筆者が独断と偏見で選んだおしゃれでかっこいい英語フォント(欧文書体)をほぼ毎日1書体ずつ紹介しています

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2018年人気記事ランキング公開

VVDS Organum

粘性が極めて高そうなディスプレイ。見ての通りディ○ニー風の「ぬにょん」とした動きを表現したようなべっとりねちょねちょな書体で、ステムの抑揚が大きいフレアセリフのようなローマンにスワッシュの付いたオルタネートがある。サンプルは最大ウェイトの Black だと思うが、Thin や Light のような細いウェイトは結構エレガントな雰囲気がある。そのまま組んで洋菓子店のロゴになりそうな書体。7ウェイト。ただいま50%オフセール中。

Category(s)
Design Date
2019
Designer(s)

LC Gianluca

碑文タイプのフレアセリフ。20世紀後半のイタリアのタイプデザイナー、アルド・ノヴァレーゼ Aldo Novarese の書体(多分 ITC Novarese)を参考にデザインしたとある。ストロークはあまり抑揚がないモノラインに近い。骨格は古代ギリシャ・ローマなどの遺跡で見られる碑文のスタイルを踏襲しているとみられ、ちょっとラフでつたない感じがある。大文字にはハーブ・ルバーリン Herb Lubarin のスタイル(多分 ITC Avant Garde)を取り入れたというリガチャーが多数あるので、ウェイトバリエーションも多く可読性は良いものの、ディスプレイ用途で力を発揮するだろう。筆者なら食品かレストランなどのロゴで使うだろうか。イタリックもあって5ウェイト。ただいま75%オフセール中。

Category(s)
Design Date
2019
Designer(s)

Role

日本のフォントメーカー、モリサワ初の欧文専用書体。デザイナーに Windows 付属の Georgia や Verdana などをデザインしたマシュー・カーター Matthew Carter 氏を迎えて開発された。セリフの Role Serif、サンセリフの Role Sans、スラブセリフの Role Slab、丸ゴシック(?)の Role Soft の4種がある。見本は Serif で、筆者の印象としては、硬い骨格や揃い気味の字幅、膨らんだウェッジ型のセリフなどがオランダ風味があるなぁと感じる。他の3種も基本的な骨格は同じでセリフが違うのみ。オプティカルファミリーで、看板用途?の Banner、見出し用の Display、本文用の Text があり、それぞれに7~9ウェイトある。もちろんイタリックもあり。

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Design Date
2019
Publisher

Loverica

レトロで優雅な雰囲気のあるおしゃれなローマンディスプレイ。基本は大文字のみのコンデンスなモダンローマンで、コントラストは強いもののウェイトはやや軽め。スワッシュオルタネートが多数用意されており、ちょろんとした軽めのものから、派手にぐりんぐりん回っているものまで数種各文字に用意されている。最多の字は7種もあるとの事。大変エレガントなので、高級ファッションやウェディングなどに重宝するだろう。ウェイトは Regular と Bold の2種。それぞれイタリックもあり。

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Design Date
2019
Designer(s)
Publisher

Artegra Slab

本日はフランス出身のアメリカのデザイナー、レイモンド・ローウィ Raymond Loewy の誕生日(1893)。『口紅から機関車まで』というキャッチフレーズで表現されるほど様々な分野のデザインを行っており、中でも有名なのはタバコのラッキーストライクだが、調べたら不二家の LOOK チョコレートのパッケージもデザインしていたようである。というワケでそのものズバリの書体は見つからなかった(多分オリジナルのレタリング)が、LOOK のロゴに似ている書体を紹介。長文にも耐えうる可読性の良いジオメトリックスラブセリフ。普通はジオメトリックだとクセが強くであまり長文には向かないが、これはサンプルを見る限り、普通のセリフ体と比べても遜色のない、読みやすい書体である。ギリシャ文字とキリル文字もサポート。ファミリーも豊富で、字幅の広い Extends と細い Condensed があり、それぞれイタリックがあって9ウェイトずつで合計54書体とビッグファミリーである。レギュラー幅の Bold がロゴに近いかな。字間はべったりくっつけるとなお良い(笑)。

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Design Date
2017
Designer(s)
Publisher

Morning Tea

本日『紅茶の日』だそうなのでこちら。ガーリーなシグネチャースクリプト。ライトウェイトのモノライン、と思いきや、ほんのりわずかにコントラストがあるタイプで、雰囲気はとても柔らかく女性が好みそうなタイプである。スワッシュオルタネートはあるものの、イニシャルとターミナルのみで、上下に伸びるような派手なものはない。あとリガチャーが結構な数がある。繊細なので大きく使う方がいいだろう。女性向けのあれやこれやに。1ウェイト。

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Design Date
2018
Designer(s)
Publisher

Othelie

本日ハロウィンなのでこちら。ゴシックっぽいデコラティブなディスプレイ。本体のグリフは基本図太いセリフ体で、ストロークの端が尖ってたり、ちょろんとしたスワッシュが付いたりしてかなり装飾的になっているが、本体は割としっかりしていて可読性は確保されている。実用性はありつつ雰囲気もある使い勝手の良い書体。フィルに光沢のようなヌキが入った Line というバージョンもあり。双方ともイタリックもある。1ウェイトずつ。

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Design Date
2019
Designer(s)
Publisher

First Love Script

本日『初恋の日』らしいのでこちら。直線的なモノラインスクリプト。縦のステムがギュッと真っ直ぐなあまり見ない珍しいタイプのスクリプトで、各ストロークの端も真っ直ぐに裁ち落とされて角ばっている。抑揚はまったくなく、名前とは裏腹に男らしい(笑)。フィルはソリッドなタイプと、筆のかすれを表現したような Lined というタイプがある。各1ウェイトずつ。

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Design Date
2017
Designer(s)
Publisher

Middle Ages

珍しくブラックレターの新作が出たのでご紹介。そんなにゴシックゴシックしておらず、割と読みやすいグリフをしていて、かつアクセント記号もかなりフォローしており実用性が高い。大文字にはロンバルディック・キャピタル Lombardic Capitals を採用しているのがちょっと変わってる。普通のグリフの Regular の他、大文字に植物的な装飾を施した、いわゆるイルミネイテッド・イニシャル Illuminated Initials を持つ Deco というタイプがある。これはドロップキャップとして大きく使う方が効果的だろう。できれば装飾のみのグリフを用意して文字本体と色分けできるようにして欲しかった所。

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Design Date
2019
Designer(s)
Publisher
小林章, 田代眞理 / ビー・エヌ・エヌ新社 / 2019年

日本の街なかにある英文のサイン(標識)を正しく見やすいものにしよう、というガイドブック。この本でいう「デザイン」は本来の意味の「設計」に近く、とにかくまずヘンな英語をやめよう(笑)というのにたくさんのページを割いている。まずそこからかよ! というのはなんだか嘆かわしくなるが、とにかくネイティブの人にとって「?」という英語がかなり氾濫している状態はちょっと悲しい。ちゃんとした翻訳者をアサインできない仕事がどれほど多いかという事でもあるだろう。かくいう筆者も、地元のとある中古車販売店のサイトを作る時に困った事がある。そこは米軍関係者を主に相手にしており、そういった方面の手続きを素早くできる事を強みとしていたが、その事をその店では「ミリタリーサービス」と呼んでいた。サイトは全部英文だったが、それをそのまま Military Service(=兵役につく事)と表記したら多分かなりの誤解を生むだろうと思い、何度か元請けに確認をお願いした記憶がある(結局どうなったかは忘れたし、そのサイトももうない)。

話が逸れた。えー、あとはもちろん書体選びや文字組みなどについて述べられている。もう20年近くドイツに住み、世界中を飛び回っているタイプデザイナーが言う事なのだから、これほど確かな情報もないだろう。派手さはなく地味な事ではあるが、こういった「基礎」はちゃんと身につけておいて損はない。欧文書体を「飾り」として使うだけではなく、ネイティブの人が見てちゃんと「伝わる」ようにしたいデザイナーは必携。