Fontspring

Category: Books

Yearbook of Type II

Slanted (編) / Niggli / 2016年
Yearbook of Type II

以前も紹介した Yearbook of Type の第2段。「出るかどうかは不明」だったのだが無事出版されてよかった。やはり同じくドイツのタイポグラフィ雑誌 Slanted による、主に2013~2015年に発表された書体からピックアップされたコレクションである。Amazon のレビューには「ネットで見られるからいらんわ」的な辛口批評もあるが、筆者は古いタイプだからだろうか、やはり紙に印刷された文字が好きである。どのファウンダリーもいまや紙の見本帳を発行しなくなり、こういう本は貴重になってしまったので買うよねやっぱりね。

Tony Seddon / Firefly Books / 2015年
The Evolution of Type: A Graphic Guide to 100 Landmark Typefaces

Garamond や Caslon などの有名な100書体を取り上げて解説した本。1書体につき2ページ(1見開き)程度でちゃっちゃと解説されていて読みやすい。「書体の進化」のタイトル通り、デザインされた時代の古い順に解説されている。古い方はごく一般的にみんな知ってる書体が紹介されているが、新しい方は Modesto やら Brioso など聞いたことがないヤツがちらほら(筆者だけかも)。眺めてるだけで結構楽しい。

Tony Seddon / Thames & Hudson / 2015年
Type Team: Perfect Typeface Combinations

149のシチュエーションに合わせた書体の組み合わせを提案した本。例えば「Mid-century Living Room」という項目では MeliorUniversForza という組み合わせを、また時事ネタを持ってくると「May the Face be With You」という項目では AcropolisMuseoAvenir という組み合わせを提案している。よく「同系書体の組み合わせは避けよう」と教科書には載っているが、サンセリフ+サンセリフとか結構あって、著者はさほど気にしてない模様。サブタイトルからなんかちょっと限定的な感じがするが、著者はあくまでも「提案」だとしているので、欧文書体の取り扱いに困っている初心者は取っ掛かりとして、そうじゃない人も参考程度に眺めてみてもいいんじゃなかろうか。新たな発見があるかもしれない。単純に書体見本としてもおもしろい。ちなみに著者のサイトはこちら

雪朱里+グラフィック社編集部(編) / グラフィック社 / 2015年
もじ部 書体デザイナーに聞く デザインの背景・フォント選びと使い方のコツ

雑誌『デザインのひきだし』に連載されていたタイポグラフィに関連する記事の単行本化。毎回タイポグラフィやタイプデザイナーの専門家の講師を呼び、デザイナー4、5人に講義をするという内容。欧文の専門家からは小林章さん、マシュー・カーターさん、大曲都市さんらが登壇。他にも各フォントメーカーから名だたるデザイナーの皆さんが登場。大変面白いので文字好きはぜひ。

Typography 08

グラフィック社編集部 / グラフィック社 / 2015年
Typography 08

年2回発行されているタイポグラフィ専門誌の第8号。特集は「書体の選び方・組み方・見せ方」。巻頭インタビューは祖父江慎さんと寄藤文平さん。御二方とも装丁の分野で名を馳せる方々だ。書体選びは欧文は小林章さん、和文は竹下直幸さん。組み方は写植を長くやってきた方と、この雑誌そのものの組版担当のコン・トヨコさん(お元気ですか~)。オマケにタイプバンクとモリサワの書体見本と、Monotype の書体を使ったカレンダー・ポスター。これだけ付いてお値段据え置き!

Typodarium 2016

Raban Ruddigkeit, Lars Harmsen / Schmidt Hermann Verlag / 2015年
Typodarium 2016

毎年恒例、フォント日めくりカレンダーが今年も(来年も?)発行された。まだ開けてないので本年度版の話になるが、やっぱり入手先不明なものが結構あった。なんか残念。作者にとってもよくない事ではないだろうか(まぁ作者本人のやる気にかかってるんだけど)。来年度版は、皆様が気に入ったものが簡単に入手できるようになっていることを祈る。

ピーター・ドーソン / ビー・エヌ・エヌ新社 / 2015年
街で出会った欧文書体実例集 – The Field Guide to Typography

タイトル通り、街や生活雑貨などで見かける欧文書体をその実例とともに解説した本。書体の解説は1つの見開きに1つで、短くて読みやすい。紹介している書体の数は約120。ディスプレイ書体にはあまり見慣れないものも多いが、概ねスタンダードな書体がチョイスされている。実例の写真も美しく、本そのもののデザインもすばらしい。判型はA5版ヨコとコンパクト。欧文書体好きには超オススメの書。

Letter Fountain

Joep Pohlen / Taschen America Llc / 2015年
Letter Fountain

もう何というか、大著としか言い様がない大著(笑)。ラテン・アルファベットの成り立ちから始まり、手書きから活版、写植、デジタルへの変遷と、一字一字の解説から代表的な書体の解説やら、Appendix には書体やデザイナー、ファウンダリーのインデックス、用語集やら何やらもうよくこれ一人で書いたなというような本。多分これ1冊読むので3年は暇つぶしになる(言い過ぎ)。詳しく読んでない(読めない?)のでまだ内容的に「素晴らしい」と絶賛はできないが、多分いい本なんじゃないかな(いい加減)。ちなみに布装で持っていて嬉しい(笑)。

TYPOGRAPHY 07

グラフィック社編集部 / グラフィック社 / 2015年
TYPOGRAPHY 07

年2回発行されているタイポグラフィ専門誌の第7号。今号は活版印刷祭り。今では大変少なくなった、国内外の活版印刷所を紹介している。各所所蔵の書体の見本などなど。Q&A も充実していて、特に「なんで圧をかけて凹ませてと頼むと嫌がられるのか」とかは読んだ方がいいだろう。エンボス加工に憧れるのはすごくよく解るけどもね…。

Hannes von Doehren / Verlag Hermann Schmidt / 2014年
Every Day I Draw at Least One Letter

著者自身のフォントレーベル HvD Fonts の書体見本帳。著者の Hannes von Doehren はこのブログでも紹介している Brandon GrotesqueLivory などの書体の作者である。冒頭に作者へのインタビューがちょっとある他は、ホントに全部書体見本。基本的には同じフォーマットで紹介しているが、書体ごとの特徴を示すページもあり、色々趣向を凝らしてて眺めているだけで楽しめる。表紙の素材はコレなんだろう…なんだかゴムっぽい肌触りで、文字部分はエンボス加工で浮き上がっており、触覚的にも楽しくていつまでも撫でてられる(笑)。著者はグラフィックデザイナーとしてもかなりの腕。すごいなぁ。タイトルは直訳すると「私は毎日少なくとも1文字描いている」。著者制作の5書体パックの「スターターキット」と呼ばれるパックがあるが、それが無料になるオトクなクーポンコード付き。

海外サイトでの欧文フォント(英語フォント)の購入方法
海外サイトでの欧文フォント(英語フォント)の購入方法 購入方法を note で解説しています。英語でもだいじょうぶ!
シンプルモダンでおしゃれな欧文ロゴをデザインします

シンプルモダンでおしゃれな欧文ロゴをデザインします

feoh design

シンプルモダンでおしゃれな欧文ロゴをデザインします

筆記体でおしゃれなサイン風英文ロゴをデザインします

feoh design