Irisholic — アイリッシュ・ケルト音楽・楽譜

アイルランドやケルトの民俗音楽についての情報。楽譜集やCD、関連サイトなど。

Books — 書籍(楽譜集)

残念ながら和書は皆無と言っていいです。アイリッシュを解説した本はありますが、楽譜集はありません。無論、楽譜ばっかりなんで別に洋書で構わないではあるんですけど(笑)。楽器が弾ける方はとっとと楽譜を入手して弾いた方が早いです。

110 Ireland's Best Session Tunes

CD 110 Ireland's Best Session Tunes

アイリッシュの定番チューンを110曲集めた楽譜集。まずはこれを買うべし。ギターコード付

110 Ireland's Best Session Tunes 2

CD 110 Ireland's Best Session Tunes 2

前の本の第2弾

110 Irish Session Tunes 3

CD 110 Irish Session Tunes 3

デザインが違うけど前の本の第3弾

110 Ireland's Best Polkas & Slides

CD 110 Ireland's Best Polkas & Slides

アイリッシュのうち、ポルカとスライドだけを集めたもの

110 Ireland's Best Carolan Tunes

CD 110 Ireland's Best Carolan Tunes

18世紀の盲目の吟遊詩人、オカロランの作曲したものだけを集めたもの。三拍子の曲が多く、軽やかです

110 Ireland's Best Slow Airs

CD 110 Ireland's Best Slow Airs

エアー(バラード)だけを集めたもの。弾きこなせれば涙を誘うこと必至(笑)

110 Best Scottish Tunes

CD 110 Best Scottish Tunes

同じケルト文化圏のスコットランドの曲を集めたもの。全体的にアイリッシュよりやや明るい感じです

English Fiddle Tunes

CD English Fiddle Tunes

イングリッシュ、つまりイングランド民俗音楽の楽譜集です。アイリッシュに比べて渋め。東欧の香りがします。フィドル向け

A Complete Guide to Learning The Irish Fiddle

CD A Complete Guide to Learning The Irish Fiddle

フィドル(バイオリン)の弾き方を解説した教則本。

Mel Bay's Complete Irish Fiddle Player

CD Mel Bay's Complete Irish Fiddle Player

こちらもフィドル教則本。前の本よりちょっと難し目

The Irish Fiddle Book: The Art of Traditional Fiddle-Playing

CD The Irish Fiddle Book: The Art of Traditional Fiddle-Playing

これもフィドル教則本

110 Ireland's Best Fiddle Tunes

CD 110 Ireland's Best Fiddle Tunes

フィドル向けの楽譜集。

110 Irish Fiddle Tunes

CD 110 Irish Fiddle Tunes

デザインが違うけど前の本の第2弾。

110 Ireland's Best Tin Whistle Tunes

CD 110 Ireland's Best Tin Whistle Tunes

ティン・ホイッスル向けの楽譜集

110 Ireland's Best Tin Whistle Tunes Vol.2

110 Ireland's Best Tin Whistle Tunes Vol.2

前の本の第2弾。なぜかCD付き版のデータがない…

Learn to Play the Irish Tin Whistle

CD Learn to Play the Irish Tin Whistle

ティン・ホイッスル付きの楽譜集。吹き方の解説は日本語もあります。実に簡素な笛で簡単。小学生時代を思い出してまずはトライ。

110 Irish Mandolin Tunes

CD 110 Irish Mandolin Tunes

マンドリン向けの楽譜集

110 Irish Button Accordion Tunes

CD 110 Irish Button Accordion Tunes

ボタンアコーディオン向けの楽譜集

110 Irish Concertina Tunes

CD 110 Irish Concertina Tunes

コンサーティーナ向けの楽譜集

Traditional Irish Flute Solos

Traditional Irish Flute Solos

アイリッシュフルート向けの楽譜集

Traditional Irish Flute Solos Vol.2

CD Traditional Irish Flute Solos Vol.2

前の本の第2弾

Absolute Beginners Bodhran Tutor

CD Absolute Beginners Bodhran Tutor

バウロンの教則本

Music for the Irish Harp

Music for the Irish Harp

ケルト起源であり象徴でもある楽器・ハープ向けの楽譜集

Music for the Irish Harp Vol.2

Music for the Irish Harp Vol.2

前の本の第2弾

Music for the Irish Harp Vol.3

Music for the Irish Harp Vol.3

前の本の第3弾

Music for the Irish Harp Vol.4

Music for the Irish Harp Vol.4

前の本の第4弾

100 Irish Ballads

CD 100 Irish Ballads

歌ものを100曲集めた楽譜集。CDは数曲メドレーになっており、どっからどこまでが何の曲か判りづらいです(笑)

100 Irish Ballads Vol. 2

CD 100 Irish Ballads Vol. 2

前の本の第2弾

Foinn Seisiún 1–3
Comhaltas Ceoltóirí Éireann(アイルランド音楽家協会・略称CCE)が発行している楽譜集。1ページに3~4曲掲載されており、それがひとつのセットになっています。CDも別売りであります。
日本支部があり、そこに注文すれば購入できます。

O'Neill's 1001: The Dance Music of Ireland
O’Neill’s 1001: The Dance Music of Ireland
別格の本で、‘The Book’ と称されます。シカゴの警察官だったフランシス・オニールが、退官後にアイルランドへ戻り、1001曲もの楽曲を収集して発行した歴史上初めてのアイリッシュ楽譜集です。初版は1907年。もう100年も前の本です。

CDs & MP3s — CD, MP3

If the Cap Fits

If the Cap Fits

Kevin Burke
筆者が一番尊敬するフィドラーのファーストアルバム。デビュー30周年を記念してのデジタルリマスター版

Up Close

Up Close

Kevin Burke
同じくKevin Burkeのアルバム。こちらは伴奏が多め

Kieran O'hare

Kieran O'hare

Kieran O'hare
アメリカの若手イリアン・パイプス奏者のアルバム。めっちゃオススメ。MP3のみ

ベスト・オブ・ケルティック・ミュージック

ベスト・オブ・ケルティック・ミュージック

オムニバス
Amazon行くと必ずと言っていいほどオススメされるので購入してみましたが、バラードばかりで正直私の好みではないです。でもエンヤとか好きな人は好きかもしれません

Toss the Feathers

Toss the Feathers

Dermot Crehan & Paul Honey
アイリッシュをオーケストラで演奏したアルバム。壮大で、特に Give me your hand は泣ける。ソリストは The Lord of the Rings のサントラ担当者

From the Begininng

From the Begininng

The Chieftains
大御所チーフタンズのファーストから4枚目までのアルバムのお得パック。でも今聴くとアレンジが地味(笑)

Michael Coleman (1891–1945)

Michael Coleman (1891–1945)

Michael Coleman
伝説的フィドラーの生誕120周年を記念して作られた2枚組アルバム。フィドラーを目指す人は史料として1セット持つべし

Story So Far

Story So Far

Lúnasa
アイリッシュ・トラッドバンドの旗手。だと思う。アイリッシュ初心者には聴きやすいアルバム

Paddy in the Smoke

Paddy in the Smoke

オムニバス
’67年頃に実際にパブで録音したアルバム。酔っぱらいの声がいっぱい入ってます(笑)。パブでのスタンダードナンバーを知りたければこれを聴けと言われています

CELTSITTOLKE

CELTSITTOLKE

オムニバス
関西のケルト音楽愛好家が集って制作したアルバム。日本人には聴きやすいかも

CELTSITTOLKE Vol.2

CELTSITTOLKE Vol.2

オムニバス
前のCDの第2弾

CELTSITTOLKE Vol.3

CELTSITTOLKE Vol.3

オムニバス
前のCDの第3弾。今回は選抜メンバーでこのCDのためにバンドを組んで、スタンダードナンバーを演奏している模様。6/12発売予定

CELTSITTOLKE LIVE てんこもりJAM

CELTSITTOLKE LIVE てんこもりJAM

オムニバス
CELTSITTOLKE 参加アーティストが集って行ったライブのアルバム

TOKYO IRISH GENERATION

TOKYO IRISH GENERATION

オムニバス
こちらは関東のアイリッシュミュージシャンが集って制作したアルバム

Eruditions うんちく

楽器 Instruments

アイリッシュで用いられる独特な楽器たち

フィドル

Fiddle(フィドル)
まぁヴァイオリンです。違いは一切ありません。クラシックの世界ではヴァイオリンと呼びますが、アイリッシュはじめ民俗音楽ではフィドルと呼ぶのが普通だそうです。ちなみにプロのアイリッシュフィドラーは、スチール弦を愛用してる方が多いようです。

ティン・ホイッスル

Tin Whistle(ティン・ホイッスル)
ブリキ(tin)の筒に穴を開けただけの、かなり簡素な笛。おそらく一番安い楽器です(¥2,000ぐらいからあります)。素人が吹くとただのたて笛ですが、達人が吹くと別の楽器のようになります。アイルランドでは小学校で使うのでみんな知ってるとのこと。D管(キー)がアイリッシュ向き。キーが低いものは特にLow Whistleとかいいます。

コンサーティーナ

Concertina(コンサーティーナ)
6角形または8角形の、手のひらサイズのアコーディオンと思えばいいでしょう。押引異音(クロマチック式)と押引同音(ダイアトニック式)があり、またボタンの数も色々で、選ぶのは結構大変。アイリッシュではクロマチック(アングロとも呼ぶ)でキーがC/G、ボタンは20から30のヤツが一般的みたいですが、20ではD以上のキーが弾けません。なので30がいいかな。余談ですけど、蛇腹折りの折り本の事を英語では Concertina Book といいます。

イリアン・パイプス

Uilleann Pipes(イリアン・パイプス)
いわゆるバグパイプの一種。スコットランドのものと違い、奏者が直接息を吹き込むことはなく、脇に挟んだバッグだけで空気を送り込むようになっています。一説には、ギネスを飲みながら演奏するためだとか(笑)。作っているメーカーがほとんどなく、個人制作のオーダーメイドが普通だそうです。ちなみにUilleannとは「肘の」という意味のアイルランド語。

ハープ

Harp(ハープ)
俗にアイリッシュ・ハープと呼ばれたりしますが、そんな種類のハープがあるワケじゃなく、大きなグランドハープではなく、膝上に乗る小さなタイプのハープをそう呼ぶらしいです。元々ケルト起源の楽器らしく、アイルランドの国章、ギネスのロゴにもなるほど、アイルランドを象徴する楽器だそうです。

アイリッシュ・フルート

Irish Flute(アイリッシュ・フルート)
木製のフルート。フルートといえばおなじみの、金属製の半音キーの付いたものと、まったく付いてないただの横笛的なものとがあります。これもまたメーカーはあるもののオーダーメイドが普通らしく、半年〜2年待ちだそうで。手作りかつ木製なので、ヘタなものは音程が狂ってます。しっかりした所から買って下さい。

バウロン/ボーラン

Bodhrán(バウロン/ボーラン)
ボダランとか発音してしまいそうですが、バウロンだそうです。アイルランド語綴りではdhはwと発音するみたいです。地域によってはボーランとも。タンバリンの鈴を取り除いたような形をした太鼓で、写真では小さく見えますが、あなたの想像の3倍は大きく、18インチ(46cm)が一般的。チューナブル(革の張り具合を変更できる)なものもあります。かなり独特な叩き方をします。

ハープ

Banjo(バンジョー)
ギターの胴体がまん丸になったような弦楽器。アメリカ生まれだそうで。カントリーとかでよく使用されます。アイリッシュで用いられるのは、4弦のテナーバンジョーというタイプ。

ブズーキ

Bouzouki(ブズーキ)
ギリシャの民俗楽器。日本の琵琶に似た形をしています。’70年代にアイリッシュに持ち込まれたらしいです。


Kind of Tunes 曲の種類

Double Jig(ダブル・ジグ)
6/8拍子。アイリッシュの代表的なリズムの曲。ジグの語源はフランス語の giguer またはイタリア語の giga で、ともに意味は「飛び跳ねる (jump)」らしいです。ジグにも色々種類がありますが、単に「ジグ」と言う場合、このダブル・ジグを指すのが普通です。Kesh Jigなど。
Reel(リール)
4/4拍子。ダブル・ジグとともにアイリッシュの代表的なリズムの曲。18世紀頃、スコットランドから入ってきたようです。音階をコロコロ転がっていくような曲が多く、指が死にそうになります(笑)。Drowsy Maggieなど。
Polka(ポルカ)
2/4拍子。元々はポーランドの舞曲。リズミカルでシンプルな曲が多い。John Ryan’s Polkaなど。
Slide Jig(スライド・ジグ)
6/8または12/8拍子。Single Jig(シングル・ジグ)とも。Danny Ab’sなど。
Hornpipe(ホーンパイプ)
4/4拍子が代表的。フォークダンスがぴったり合うような牧歌的なリズムの曲。Off to Californiaなど。
Slip Jig(スリップ・ジグ)
9/8拍子。ズルーっと引きずるようなリズムが特徴的。Hop Jig(ホップ・ジグ)とも言います。このタイプの曲はアイルランド以外には見られないとの事。The Butterflyが代表的な曲。
Air(エアー)
元々は歌もので、それを歌なしの楽器のみで演奏したものらしいです。ゆったりした曲調で、Slow Air(スロー・エアー)とも。拍子は色々。Down by the Sally Gardensなど。
O’Carolan’s(オカロランズ)
18世紀にTurlough O’Carolanという盲目のハープ奏者が作った曲の総称。エアーに分類される事多し。ワルツっぽく演奏される事が多いですが、当時ワルツはまだなかったとの事。Fanny Powerなど。
Mazurka(マズルカ)
3/4拍子。ポーランドから伝わったスローな舞曲。ワルツとの違いはよくわかんない(笑)。Shoe the Donkeyなど。
Barn-dance(バーンダンス)
不明です。Barn(バーン)と呼ばれる牧場にある倉庫みたいな建物でダンスパーティが開かれていたそうですが、それ以上はよくわかりません。
Fling(フリング)
しらん(笑)。
Set Dance(セット・ダンス)
よくわかんない(笑)。Ace & Deuce of Piperingなど。
Highland(ハイランド)
英国スコットランド最北部・ハイランド地方に伝わる舞曲。アイルランド北部のドニゴール(Donegal)州でよく演奏されるポピュラーなものとの事。
Strathpey(ストラスペイ)
これもスコットランド。4/4拍子でホーンパイプに似た曲。よりスローで風格がある。らしい。
※アイリッシュは1曲1曲がとても短いので、同じ種類の曲を2、3曲、それぞれ3回ぐらいずつメドレーで演奏するのが普通です。これをSet(セット)と呼んでいます。

Titanic Tunes
映画『タイタニック』で演奏されていた曲

タイタニック・アルティメット・エディション (DVD)

以下の4曲。すべて The Sessions にリンクしてます。楽譜とMIDI音源があります。


Trivia トリビア

役に立たないけど、知ってて「へぇ~」と思うようなこと。

複数のタイトルを持つ曲がある
例えばEgan’sというポルカは、Kerry Polkaとも呼ばれます。しかし曲はまったく同じ。このように2つ以上の曲名を持つ曲はほかにもかなりあり、というか、1つしかない方が少ないです(笑)。
同じタイトルなのに、微妙に違う曲がある
というか、アイリッシュには「これが正しい」という楽譜は存在しません。同じ曲でも、伝える人によって細部が微妙に異なっているのが普通です。
同じタイトルなのに、まったく違う曲がある
エアーに (Down by the) Sally Gardensという曲がありますが、リールにもあります。エアーとリールなので、当然ながら全然違う曲となっています。J-POPでも、「卒業」とかいうタイトルの曲はいっぱいありますよね。そういう事だと思います。
‘Gan Ainm’ って曲がいっぱいあるけど?
アイルランド語で「名前が分からない」「匿名の」という意味です。つまり曲名が不明なヤツは大体Gan Ainmとなっています。
曲数は6,000曲?
一説によるとそういう事らしいですが、誰も確かめたことはありません(笑)。ただ、1001曲集めた本があり、まぁ最低でもソレ以上ある事は間違いないです。

アイルランドのシンボルカラーはなぜ緑?

調べたけどよく解りません(笑)。アイルランド大使館のページによれば、元々国旗は緑だったとか。ゲール文化を象徴する色だそうですが、イスラム教も緑を聖なる色としてます。砂漠には緑が少ないので、貴重な色だとか。その理由は解りますが、なぜアイルランドのシンボルカラーが緑なのかは不明です。アイルランドは降水量はそれほどでもないですが降雨日がかなり多く、つまり年中小雨がしとしと降っています。そのため「エメラルドの島」と呼ばれるほど緑が多く、単にそれが理由かも知れないです。

あとシャムロック(三つ葉のクローバーによく似た植物)ですが、アイルランド最大の守護聖人・聖パトリックが布教の際、そこらに生えてたシャムロックを使い、三位一体(父と子と精霊というヤツ)を説いたらしいです。それでアイルランドを象徴する植物となったとか。


ゲール語? アイルランド語?

「ゲール語 (Gaelic)」とはケルト文化圏で使用されている(いた)言語で、アイルランド語はその一種です。ゲール語は大きく分けると

  • アイルランド・ゲール語
  • スコットランド・ゲール語(英国北部)
  • マン島ゲール語(英国とアイルランドの間にある島)

があるようです。ま、沖縄で言うと、大きく琉球方言があり、その中に首里・那覇方言や今帰仁方言、八重山方言があるようなモンですね。

方言の宿命はどの国でも同じようで、アイルランドでもご多分に漏れず、ほぼ衰退してます。アイルランドでは、アイルランド語は一応第一公用語として掲げてますがタテマエでしかなく、「ゲールタハト (Gaeltacht)」と呼ばれる一部地域で話されている以外、ほとんどのアイルランド人は英語しか話せません。一応学校で習うようですが、日本でいう古文や漢文のような扱いで、それで話すなんてまずムリという事らしいです。文法や単語に英語との共通性はほとんどなく、なかなか習得は難しいようです。

ちなみに日本では「ゲール語」というとアイルランド・ゲール語を指し、海外で「Gaelic」というとスコットランド・ゲール語を指すようです。アイルランド・ゲール語は「Irish」。注意。