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RRollie

RRollie

ローマンキャピタルベースのフレアセリフ。紀元前15世紀頃のポンペイの碑文を参考に制作したそうな。こういう書体は小文字は省かれがちだがちゃんとあり、こちらはヒューマニストをベースにした模様。x-ハイトが大きめで字間は結構広め。字種は割と多めで、スモールキャップスと、数字はライニングとオールドスタイルが用意され、リガチャーもあまり見ない組み合わせが少し。ウェイトも7つと豊富。イタリックもあり。名前はアルゼンチンのグラフィックデザイナー、Roberto Rollie(2003年没)から取ったらしい。検索したけど探せなかった。有名?

Varna

Varna

可読性の良いブラックレター。なんでも日本ではあまり有名ではないゲームの世界観にインスパイアされたものらしく、「未来のブラックレター」をイメージして制作したそうな。曲線もなく装飾を極力排除しながらも、ブラックレターの雰囲気はよく保たれている。大文字は縦のステムが二重になったオルタネートがあり、そこにまぁちょっと装飾を残したかなという感じ。普通のブラックレターに比べ格段に読みやすいので、この辺の雰囲気は出したいけど読めないのは困る、という時に重宝するだろう。名前のヴァルナはブルガリアの都市の名前で、そのゲームのアートディレクター・Viktor Antonov の出身地だそうである。2ウェイト。

P22 Morris

P22 Morris

本日は William Morris の誕生日(1834–96)。毎年やってるとさすがにネタがないかと思ったが、まだあったので紹介する(笑)。Kelmscott Press でモリスがデザインして使用した書体をフォント化したもの。ゴシックローマンの Golden の方はアウトラインをラフにし、活版印刷の雰囲気をそのまま映し出しているのに対し、ロタンダ風味の Troy のアウトラインはスムースになっている。ほか、イルミネイテッドイニシャルが入った Ornaments がファミリーにあり。

Category(s) Display Design Date 2002
Designer(s) Richard Kegler Publisher P22

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Celtics Modern

Celtics Modern

本日は St. Patrick’s Day。毎年説明してるが、アイルランドの守護聖人・聖パトリックの命日にとんちき騒ぎをするという変わった日である。日本でも徐々に広まりつつあり、都内では今週末ちょいちょいイベントがある模様。詳しくはアイルランド音楽家協会のサイトを参照して欲しい。
てな事は置いといて書体の紹介。7世紀頃からアイルランドで使われだした Insular Majuscule という書体を現代風にアレンジしたもの。元はカリグライフィーペンで書かれており抑揚があるが、こちらは字形はほぼそのままにモノラインのサンセリフとなっており、扱いやすく読みやすくなっている。ちょっと変わった可愛らしいサンセリフ、ぐらいの感じで使えるんじゃなかろうか。3ウェイト。

Category(s) Display Design Date 2006
Designer(s) Ryoichi Tsunekawa Publisher Flat-it

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Magpie

Magpie

コントラストの弱い本文用正統派オールドスタイルローマン。一見普通なのだが、拡大してみると細部にまで手を抜かずどこかしら手が入っており、単純な線がどこにもない。ボウルは繋がってない所が多い。イタリックはだいぶルネッサンス期っぽくなっており、d などは古いスクリプトの形をしている。字種は豊富で、ヨーロッパ各国をフォローしている他、オーナメント類も少々入っている。2ウェイトしかないが、とにかくとてもデザイン的に安心する書体である。Typekit に入っているので、Adobe CC な人は購入の必要なし。名前は「カササギ」という小鳥の事で、そのグリフが入っている。

Missale Incana

Missale Incana

カリグラフィックなローマンディスプレイ。ローマンキャピタルがベースになっていると思うが、ブロードペンで書いたように手書きのニュアンスが若干残っており、さらにはインラインとなって、荘厳さとラグジュアリー感を併せ持った書体である。元は20世紀前半にドイツで活躍した Herbert Thannhaeuser のデザインした書体をリファインしてデジタル化したものだそう。名前の Missale とはラテン語で「典礼」の事だそうで、詳しくは知らないがカトリックでミサを取り仕切る役の事だそう。古い装飾写本の典礼書から起こした書体である模様。Incana は調べた所、イエメンのソコトラ島に分布するソコトラムシクイという鳥の学名らしい。グリフに鳥のアイコンが入っているのはそういう事みたい。ソコトラ島というのは初めて知ったが、なかなか独特な生態系を持っていて世界遺産になってるらしい。おもしろそう。

Garalda

Garalda

ほとんどローマンに近い変わったスラブセリフ。説明文を読むと、1920年前後に使用されていた通称 Tory-Garamond と呼ばれていた書体を元にデザインしたそうで、ブラケットのない太めの直線的なセリフは確かにスラブセリフだが、プロポーションは Garamond の名が示す通り大変クラシックで、本文用としてまったく問題ないものとなっている。特徴的なのがイタリックで、あくまで活字なのだが手書き感が強く残っており、非常に魅力的。オルタネートやリガチャーも豊富で、スクリプトの代わりに十分使える。実は筆者は作者の Xavier Dupré の密かなファン。常に筆者のツボを的確に付いてくる書体を作る作家さんである。’77年生まれって俺より若いんだなぁ…脱帽。

Cresciesco

Cresciesco

非常にクラシカルな雰囲気を持つヴェネチアン。小さなx-ハイトとコントラストの弱いシルエット、e の斜めのバーなどヴェネチアンのお約束を供えた書体で、手書きのつたなさが残っており、黒みの統一が取れておらず文字によってウェイトがバラバラである(笑)。オマケに e には変な髭飾りが付いている(フランス語で使うセディラ記号ではない)。あとスペース(空白文字)がやたら広いのも特徴的。文を組むと単語間が空きすぎてパラパラした感じになるが、この辺もクラシカルな感じがして面白い。イタリックは一応あるが、なんか機械的に傾けただけな感じがするのが残念。ま、筆者的には結構好きな雰囲気ではある。

Sophia

Sophia

本日はトロイア遺跡を発見したシュリーマンの誕生日。そのものズバリ Iliad という書体もあったが、まったくギリシャ風味はなくしかもダサいので紹介は見送り(笑)、こちらの書体を紹介する。6世紀コンスタンティノープルにあった碑文の書体を参考にデザインしたものだそうで、ギリシャ感バリバリである。小文字はないが、その代わり小文字部分には大文字のオルタネートグリフが入っていて、それらには右側に伸びるセリフの落とされたバーがあり、それで後に続く文字とリガチャーを作ることが可能になっている。’93年制作と古い書体だが、すでに OpenType のような機能を持っている事にびっくりである。さっすが Matthew Carter。今ならギリシャ文字もサポートしてたかな。
ブラピ主演の映画『トロイ』良かったなぁ。塩野七生はじめ専門家からは色々批判もあったようだが、純粋にエンターテイメントとして楽しめた。また観ようかな。Do you know what’s there, waiting, beyond that beach! Immortality! Take it! It’s yours!!

Category(s) Display Design Date 1993
Designer(s) Matthew Carter Publisher Carter and Cone

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Roma

Roma

毎年この日には Trajan 風味の書体を紹介してるので今年も。例のトラヤヌス帝碑文をベースにしたサンセリフ。先日紹介した Trajan Sans に勝るとも劣らない完成度で、まぁ早い話がカブってしまうのだが、こちらは小文字があるのが違う所。小文字の方はヒューマニスト系のプロポーションで、x-ハイトが大きく可読性が良い。通常のソリッドなものは4ウェイトで、それとは別に塗りつぶしのパターンが3種類あり、サンプルのように彫ったようなシェーディングが施された Inscribe、逆に盛り上がったような Shaded と、アウトラインのみの Outline があり、それぞれの陰陽が逆になったものもあって、それぞれに色付けして重ね打ちできるようになっている。本日より3連休&クリスマス。皆さん良い週末を。