本日はジョジョ第一部からの古参ファンにはお馴染みの「愛してその人を得ることは最上である。愛してその人を失うことはその次によい (To love and win is the best thing. To love and lose, the next best)」の言葉で有名な英国の作家ウィリアム・M・サッカレー William Makepeace Thackeray の誕生日(1811)。といって関連するものは何も見当たらないので(笑)、まぁ小説家だったという事なので「小説」という名の書体を紹介。コントラストの弱めな黒みの強いしっかりしたオールドスタイルローマン。「オールド」とは言うもののだいぶモダンな雰囲気で、また筆の感じもそこかしこにあるなかなか不思議な書体である。イタリックが非常に独特で、カリグラフィックな雰囲気はあるもののほとんど傾いておらず、アップライトに比べだいぶコンデンス。全体的に可読性は良好で、これが現代の本文用書体か、という感じはする。6ウェイト。他にも Novel の名を冠した書体が多数あり、Sans, Sans Condensed, Display(サンセリフ), Sans Rounded, Sans Hair, Mono, Office がある。
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今週末16日は『和菓子の日』だそうなので、名前だけ関連してる(笑)この書体を紹介。クラシックな正統派オールドスタイルローマン。やや字幅が広めでx-ハイトも大きめ、コントラストは適度にあり、可読性は大変良好。数字もライニング・オールドあり、双方とも固定ピッチとプロポーショナルが用意されており、c や s とのリガチャーもあってクラシックで良いのだが、スモールキャップスがないのがやや残念か。イタリックも適度にカリグラフィックでよろしい。4ウェイト。ただいま70%オフセール中。
正統派オールドスタイルローマン。ブラジルで生まれベルギーでオランダ人に学びロンドンで働くデザイナーがデザインしたらしい。アントワープにあるプランタン・モレトゥス印刷博物館に収蔵されている印刷物からスケッチを起こしデザインしたとの事。スタンダードでクラシックな骨格ながら、アウトラインは現代的にスッキリしていて読みやすく整理されている。イタリックにはスワッシュオルタネートもあって大変優雅。Std と Pro があって、Pro の方はギリシャ文字とキリル文字もサポートしている。6ウェイト。
名前がエロい(笑)正統派オールドスタイルローマン。ルネッサンス期の書体を元にしているとあり、その通り往時の雰囲気を持ったクラシカルで大変エレガントなローマンである。当時のものよりはx-ハイトを大きく、c や e などの開口部を開くなどして可読性を向上させている。オルタネートもあり、A のバーが波打ってたり、K や R のレッグが伸びたりしている。リガチャーも50以上。数字やアクセント記号も十分揃っており、総グリフ数は900を超える。当然ながらイタリックもあり。7ウェイト。元々パックで3万しないというこのテとしては大変安い上、ただいま66%オフセール中。
ヴィンテージ感があるバイカーが好きそうな(偏見)ディスプレイローマン。一見普通のローマンだがフチが歪んでおり、しかも小文字がない(スモールキャップス)ので本文には使えない。あくまでディスプレイ用だろう。レギュラーの他、フィルがない Outline、フチがよりギザギザになった Rough、フィルがかすれてる Stamp の4種がある。ロゴレイアウトの作例があるので参照して欲しい。そういう用途に。
大変クラシックで品の良い正統派オールドスタイルローマン。アップライトは16世紀フランスのパンチカッター、ギヨーム・ル・ベ Guillaume Le Bé、イタリックはクロード・ギャラモン Claude Garamond の書体をベースにしているとある。大文字はやや幅広で堂々としており、小文字はx-ハイトが小さく全体的に小さめながら、程よいコントラストで読みやすい。オルタネートは Q のテール部分にあるぐらいでほとんどないが、リガチャーは結構用意されている。もうとにかく筆者のドツボにハマる非常に好みの書体である。1ウェイトしかないが、当時はウェイトという考え方もないのでこれでいいのだろう。その分かなり安いのでオススメ。
なんと読むのかよく判らない(笑)オールドスタイルローマン。一見普通のようだが、拡大してみると曲線部が部分的にカクっと直線になっているのが特徴的。チリのチロエという島に2~300年前の独特な様式の木造教会が159棟現存しており、そのうちの14棟が『チロエの教会群』としてまとめて世界遺産に登録されているそうだが、そこからインスパイアされたものとの事。曲線部がカクカクしているのは、木に彫った雰囲気を再現しているのかもしれない。ただ骨格は正統派のスタンダードで、x-ハイトも小さくクラシックな雰囲気満載でとてもかっこいい。個人的には大好きな雰囲気である。ちなみに名前のテフエラ?とは小さな木製の板の事で、日本で言う「こけら板」に相当するものらしく、チロエの教会はこの無数のテフエラに覆われている。4ウェイト。ただいま75%オフセール中。
ぬちょっとした滲みを感じさせるディスプレイローマン。コントラストの弱いクラシックなローマンで、活版印刷の滲み(マージナルゾーンという)を表現したような、ちょっとエッジのぼやけたような丸さを持っている。フィルに3種あり、ソリッドなものとラフな Grunge、塗りつぶしのない Outline がある。大文字のいくつかはスワッシュオルタネートがあり。イタリックもある。あとオマケに Illustrator や Photoshop で使えるクレストやロゴのレイアウトキットがあり、4つのファイルに172のエレメントが入っているそうな。名前は…「気高き男爵」とでも訳そうか。こんなのもバレンタインにどうぞ。
本格派本文用ローマン。ヘルマン・ヘッセやオルダス・ハクスリーの小説で使用されていた Garamond や Sabon を参考にしたとあり、骨格はオールドスタイルながらコントラストがやや強めで、印象的にはトランジショナルっぽくなっており、x-ハイトは最近の書体としてはやや小さめで、アセンダーが長くて品がある。イタリックはカリグラフィー風味が強い。ちょっと MyFonts の調子が悪くてグリフが確認できないが、アップライトは大文字に変わったリガチャーを含み1300、イタリックはスワッシュオルタネートも含め1600ほどの字種があり、使いごたえがある。可読性はもちろん大変良好。イタリックは大変優雅で、それだけで招待状などが組めるだろう。名前はヘッセからとったものと思われる。5ウェイト。ただいま75%オフセール中。
スッキリしていてキレイなイングリッシュブラックレター。このタイプは中世のカリグラフィータイプのブラックレターから派生して、近世の活字時代にデザインされたもので、20世紀初頭まではよく作られ、新聞の題字などに使用されていたが、最近はあまり新しいものが出てこない。あっても例のラフな手書き風のものが多く、こんな正統派はめずらしい。デコラティブでありながら抑制が効いており、仮想ボディをはみ出さず四角にきっちり収まってる感じが好感が持てる(笑)。Old English によく似てるが、字形が全然違うものもあるので見比べてみて欲しい。フィルはソリッドなものとラフなものの2種。にしても、ブラックレターをこんなに空けて組むのも時代だろうか…。