筆者が独断と偏見で気に入った欧文フォントを(平日はほぼ)毎日1書体ずつ紹介しています

Home: page 91

Platinus Script Pro

カッパープレートスクリプト。…なのか、な? にしてはかなりダイナミックな書体である。実際、カッパープレートに使うポインテッドニブではなかなかこんな風に書けないが、レタリングならカッパープレート風味を持たせつつダイナミックに書くのは十分可能なので、デジタルならではとも言える。んーでも、ブロードニブでも角をうまく使えばヘアラインは出せるので、それかも知れない。とにかくイタリックとカッパープレートをうまく融合させたような書体である。作者はオルタネートが豊富で優秀なスクリプトをいくつも発表しており、これはそれらに比べると字種は少なめではあるが、それでもカリグラフィーの世界を楽しめる。ウェイトは2種。

Category(s)
Design Date
2012
Publisher

Novel Sans Pro

ヒューマニストサンサリフ。プロポーションはヒューマニストだが、Stone Sansなどの他のものと比べてステムの太さにほとんど差は見られず、それが何か目に新鮮でおもしろい効果を生み出している書体。本文用として設計されており、字種が非常に豊富。スモールキャップスはもちろんリガチャーもかなりあり、数字はライニング、オールドをそれぞれプロポーショナルとタビュラー揃えているどころか、丸数字まで白地・黒字両方ある。しかも大文字用と小文字用なのか、ベースラインの位置が違う2種をそれぞれ用意。とにかくラテン文字圏はすべてフォローしてる感じ。イタリックはほんの僅かしか傾いていないが手書き感が強く残っている。y の形がちょっとクセがあっておもしろい。6ウェイト。タダでダウンロードできるデモ版がある。

Category(s)
Design Date
2011
Designer(s)
Publisher

Rameau

トランジショナルローマン。パッと見普通なようだが、エレメントがやや特徴的。この書体は正直言うとイタリックが本命というか主役であり、また本文向きでもない。ディスプレイとして使った方がずっと活きる書体である。イタリックはカリグラフィーと活字書体の融合というか、両者の特徴が非常にうまく溶けこんでおり、他に類を見ない独特な形をしていて、非常に筆者好み。安売りしている時に速攻で買いました(笑)。18世紀フランスの作曲家、ジャン=フィリップ・ラモーのオペラ『イアンとアムールの祭典』の台本に書かれた文字からインスピレーションを得て、イタリックから制作されたらしい。普段サンプルイメージは既存のものを使っているが、あまりいいのがなかったので Yearbook of Type 1 にあったものを筆者が再現してみた。

Category(s)
Design Date
2011
Designer(s)
Publisher

Bend

一枚の板を折り曲げ(bend)てデザインしたようなディスプレイ。さらにそれを5つにスライスしたようなのがサンプルイメージのBend Fiveである。もちろんソリッドなものがある他、一番前と後ろの線だけ残したStripeがある。ステムの幅はFiveとThreeの2種類。右に14度傾いてるので、左に14度起こせばサンプルイメージのようにタテのステムが垂直になるので、そのようにして使ってもいいだろう。ちょっと長いコピーを組むと、おもしろいテクスチャが出来上がる。小文字はなし。

Category(s)
Design Date
2014
Designer(s)
Publisher

Kermel Serif

かなりラフな手書きディスプレイ。サンプルでは各文字の差がかなりあるように見えるが、小文字にはいわゆるスモールキャップス(この場合もそう呼ぶんだろうか)が割り当てられていて、それを使用しているからそう見えるものと思われる。大文字だけならそんなに…いやそれでも結構デコボコしてるかな。とにかくまぁかわいらしい書体。サンプルイメージにある鍋やコック帽も実はこの書体に入っているオーナメント。書体そのものもそうだが、カフェなんかにマッチするだろう。ただいま50%オフセール中。

Category(s)
Design Date
2014
Designer(s)

Newslab

パキッとして素直で読みやすいスラブセリフ。ステムの太さにほとんど差は見られず、あとはx-ハイトは大きめでアセンダーとディセンダーは低め、という最近の書体の特徴がある他は特にこれといったものは見られないが、その分可読性は良好。実は作者は他にもいくつかスラブセリフを作っているが、なんでこんなに似たようなモンばっかり作ってるんだろうか…フシギな人である。他は字によってはちょっと変わった字形をしてたりしてるのだが、一周回って素直が一番と思い直したのかもしれない。名前はNewだが原点回帰といった所か。8ウェイト。レギュラーウェイトのアップライトとイタリックはタダでダウンロードできる。

Category(s)
Design Date
2014
Designer(s)
Publisher

PF Hellenica Pro

ホントは同じファウンダリーの別のフォントを紹介しようと思ったが、同社のサイトにしかなく、紹介しづらいのでこちらを紹介(笑)。紀元前の古いギリシャの粘土板などからヒントを得て制作された書体。素朴で不揃いな形がユニークでおもしろい。小文字はないが、当時は大文字・小文字という区別はない、というか、そもそも別々の書体だった。大文字は大文字だけ、小文字は小文字だけで使っていたもんである。彫って書くかペンで書くかの違いであり、それぞれで書きやすい書体を使っていたのだが、混ぜて使い出したのは15世紀、活版印刷ができてから。似たような書体にSophiaやMacにも入っているHerculanumなどがあるが、これらにも小文字はない。話は逸れたが、このParachuteというファウンダリーは知らなかった。経済の問題ばかりがクローズアップされるギリシャにこんな素晴らしいファウンダリーがあったとは驚き(笑)。サイトもカッコイイ。

Category(s)
Design Date
2002
Designer(s)
Publisher

PTL Publicala

手書き感が強く残るサンセリフ。Optimaのようにステムに抑揚があり、ローマンのようなクラシックな雰囲気を醸し出しているが、Optimaよりはややどっしりとした感がある。イタリックは特に手書き感があり、かなりカリグラフィーに近い形をしていて筆者好み。ウェイトも5つあってとても良い書体なのだが、惜しむらくはフォントファイルがPro化されてない事。数字にオールドスタイル、ライニング、タビュラーと3種あり、スモールキャップスや特殊記号類もあるが、それらがすべて別々のファイルに分けられてしまっている。OpenType Pro版が強く待たれる。

Category(s)
Design Date
2009
Publisher

Lutetia Nova

1920年代にオランダのタイプデザイナー、Jan van Krimpenが制作したLutetiaという古い活字のデジタル版。コントラストはやや強めでトランジショナルに近く、全体的にやや硬めでカチッとした印象を持つが、x-ハイトは低めで、eのバーが斜めになっているなど、プロポーションはクラシック。イタリックは手書き感が強く残っており、ちょっとしたスワッシュも付いたオルタネートもある。1ウェイトなのが残念だが、これに合う見出し書体を探すのもまた楽しいだろう。

Category(s)
Design Date
2014
Publisher
RMU

Nelson

ラフに塗りつぶされたディスプレイローマン。ガッサガサの紙に印刷したようなテクスチャを持つ。スワッシュが豊富にあるほか、葉っぱなどの飾りがついたものがあり、よりオーガニックな雰囲気を醸し出している。サンプルイメージのヤシの木やハイビスカスなどが入ったオーナメントもあり、南国感満載である。その辺のロゴなどにいいだろう。レギュラーとボールドの2ウェイトがあるほか、ステムに線の入ったEngravedもあり。小文字はなくスモールキャップス。名前は単に作者の友人から取ったらしい。

Category(s)
Design Date
2011
Designer(s)
Publisher