筆者が独断と偏見で気に入った欧文フォントを(平日はほぼ)毎日1書体ずつ紹介しています

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TT Phobos

本日は写真の日。1841年のこの日、日本初の写真撮影が行われたのだとか。被写体は時の薩摩藩主、島津斉彬。『西郷どん』ではすでに亡くなってしまったが、渡辺謙さんが演じていたあの殿様である。っつーワケで名前が写真ぽいこの書体を紹介。字面が大きく、可読性の良いスラブセリフ。アセンダーやディセンダーはかなり短く、とにかく字を大きくしてある。イタリックは傾きが弱く、ちょっと手書き感がある。太いウェイトはセリフ部分が丸くなり、Cooper Black のテイストに近くなる。太いウェイトにはサンプルにあるような Stencil と、ツヤを表現したような Inline がある。ロシア産らしくキリル文字もサポート。本文・ディスプレイどちらにも。ただいま76%オフセール中。ちなみに日本は世界でも数少ないカメラ生産国だが、つい最近キヤノンはフィルムカメラの生産を終了すると発表した。もう完全にデジタルに移行しつつあるのだなぁ…。

Category(s)
Design Date
2018
Publisher

FF Mark

ファミリー展開が多く可読性の良いジオメトリックサンセリフ。アップライト・イタリックの2種3幅10ウェイト、+レギュラー幅アップライトのみ Ultra ウェイトがあって合計61種があるビッグファミリー。Std と Pro があるが、Pro は字種も1000種以上。x-ハイトが大きく、字幅も広めに取られていて本文用として申し分なく、ウェイトも Hairline から Black までありディスプレイ用途にも十分耐えうる。本日時点で MyFonts ベストセラー7位という人気の書体。みんなホントジオメトリック好きだよね…。

Category(s)
Design Date
2013
Publisher

Speakeasy

洒落たミクスドディスプレイ。スクリプト、モダンローマン、フレアセリフ、カッパープレートゴシック、サンセリフの5種のファミリーで、すべてカッパープレート風味があるものの、ウェイトは総じて太めで、スクリプトとモダンローマンはかなりコントラストが強い。モダンローマンは約800、スクリプトに至っては約2600ものグリフがあり、かなり使いごたえがある。ゴシックとサンセリフの方も通常はない小文字が用意され、使い勝手が良い。名前の speakeasy とは「こそこそ喋れ」という意味で、アメリカの禁酒法時代(1920~33)、違法で酒を提供していた店(表向きは洋服店、床屋、薬局など様々)での酒の注文方法を表現した言葉で、転じてそういう店そのものをそう呼んでいたらしい。現在ではレトロ風味のあるバーを言い表す言葉となっている。というワケで、その辺の用途に適している。ただいま50%オフセール中。

Category(s)
Design Date
2018
Designer(s)
Publisher

Bw Vivant

エレガントなアール・デコ調ディスプレイ。太細のコントラストが強い、言えばモダンローマンからセリフを落としたような感じのサンセリフで、骨格は大文字はローマンキャピタルに近く堂々としており、小文字もスタンダードなオールドスタイル。数文字オルタネートがあり、G はスパーのあるなし、W の中央部がシングルかダブルか、Y は大文字型と小文字型がある。あと大文字のリガチャーが大変豊富。ウェイトも7種。ただいま50%オフセール中。

Category(s)
Design Date
2018
Publisher

P22 Folkwang Pro

ちょっと変わったディスプレイローマン。かなりカリグラフィーチックで、カリグラファーがブロードペンで書いたようなテイストがある。ややコンデンスで腰高、ステムはほんのり腰が絞られ、フレア気味になっている。ほぼすべての字に起筆がきっちり入っており、全体的に非常にエレガント。ファミリー展開はなく1ウェイトのみだが、リガチャーがそこそこあり、A と H にはバーが2重になったオルタネートがある。元はドイツの Klingspor という鋳造所が1955年に発表したものだそうだ。

Category(s)
Design Date
1955, 2017
Publisher

Adora Bouton

優雅なモダンカリグラフィースクリプト。最近よくある女性的なカッパープレートで、グリフ数は確認できないものの、多くのオルタネートが用意されている模様。来月のジューンブライドにどうぞ。作者のサイトを拝見したが、マレーシア在住の女性二人組のデザイナーユニットだった。二人共カワイイんですけど…移住したい(笑)。

Category(s)
Design Date
2017
Designer(s)
Publisher

Nami

本日はスイスのタイプデザイナー、アドリアン・フルティガー Adrian Frutiger の誕生日(1928)。で、小林章さんとの共作であり、あまり紹介されることもないこちらを紹介。軽くて大変かわいらしいヒューマニストサンセリフ。ちょっと古代の粘土板風味もあって、素朴で、可読性はかなり良好。元は’80年代にフルティガー氏がスケッチして書体化していなかったものを、2000年代に入って小林さんと一緒にデジタル化したものである。という事で、日本語の『波』という名前がついている。3ウェイト。イタリックはなし。

Category(s)
Design Date
2006
Publisher

Lippy

本日は『キスの日』。1946年、日本初のキスシーンが登場する映画『はたちの青春』が封切られた日だそうだ。というワケでこちらの書体を紹介。リップスティックで字を書いた雰囲気を再現したディスプレイである。何種類か見つかったが、これが一番字形がよかった気がするのでこれを選んだ次第である。一回ではかすれてしまったため、重ねて書き足したようなストロークも再現されており、なかなかリアル。見方によっちゃクレヨンだが(笑)、まあ結果同じにはなるのでしょうがない。バっスっルームに~ルージュの伝言~♪

Category(s)
Design Date
2010
Designer(s)
Publisher

Sherlock Script

本日は推理小説の『シャーロック・ホームズ』シリーズの著者として知られるアーサー・コナン・ドイル Sir Arthur Ignatius Conan Doyle の誕生日(1859)。というワケでそれをイメージして作られたと思しき書体を紹介。緩めなポインテッドニブスクリプト。と言っても最近のゆるゆるカッパープレートではなく、つけペンが日常的に使用されていた時代の手書き文字に近い。一応スワッシュオルタネートもあるが、能書家が書いたような優雅なものではなく、多分ワザとではあると思うが、シロウトがちょっと頑張ってみた感が強い(笑)。他、指紋や手形、血痕などのグリフが入った Stuff というファミリーがあり。

Category(s)
Design Date
2014
Designer(s)
Publisher
タイポグラフィ編集部 / グラフィック社 / 2018年

年2回発行されているタイポグラフィ専門誌の第13号。今号は「事典」として扱える事を目的として構成されており、時事ネタはなく、タイポグラフィに関する情報全般を揃えた保存版となっている。和欧双方取り揃えており、それらの組版に関する情報や用語集、書体見本帳などなど盛りだくさん。毎号買ってなくても、今号だけは手元に置いといて損はないだろう。