Glossary

欧文フォントに関する用語集。

A

alternate(オルタネート)
異体字の事。例えば普通のAとは別に、スワッシュの付いたAなどが入っている場合がある。
alphabet(アルファベット)
表音文字の事。日本では主にローマ字(ラテンアルファベット)の事をいうが、ひらがなやカタカナ、韓国のハングルなどもアルファベットである。語源はギリシャ文字の最初の2文字、αβ(アルファ・ベータ)から。
antica(アンティカ)
Romanの異称。イタリア語で「古い」の意。
ascender(アセンダー)
小文字のdやhなどの、x-ハイトより上に出た部分の高さの事。

B

baseline(ベースライン)
文字を置く基準線。
Blackletter(ブラックレター)
黒々しくて厳つい感じの書体の総称。文字そのものも黒々しいが、加えて詰めて書くので紙面は真っ黒に近くなる。この事からこう呼ばれる。元は手書き用の書体で聖書に使われるなど歴史は古く、欧米では新聞の題字になるなど権威の象徴ともなっているが、日本ではゴスロリやパンクロックなどのイメージがついてしまっていて非常に残念。Gothic、Texturaとも。
Wedding Text
bracket(ブラケット)
ステムとセリフの間にあるちょっとした部分の事。「ブランケット」ではない。

C

calligraphy(カリグラフィー)
特殊なペンと技法によって文字を書く事。西洋書道。
capital(キャピタル)
大文字の事。capsとも言う。uppercaseも参照。
cap height(キャップハイト)
大文字の高さの事。概ねアセンダーよりちょっとだけ低い。
caps(キャップス)
「capital」を参照。
compressed(コンプレッスド)
condensedより更に字幅を狭めた字形の事。
condensed(コンデンスド)
通常より字幅を狭めた字形の事。
copperplate(カッパープレート)
スクリプトの中でも、傾きが強くヘアラインを持った書体の総称。
counter(カウンター)
文字のステムの内側の空白部分の事。

D

descender(ディセンダー)
小文字のgやpなどの、x-ハイトより下に出た部分の高さの事。
dingbats(ディンバッツ)
「Symbols」参照。語源はなんだっけなぁ…。
Display(ディスプレイ)
1. 長文を組んでは読みづらい、装飾性の強い書体の総称。他に分類できない書体はすべてここにまとめてしまう。
2. ファミリーの中で、見出しなどサイズを大きくして使うのに適したウェイトのもの。

E

Egyptian(エジプシャン)
「Slab Serif」を参照。この書体が現れた当時、ヨーロッパでは古代エジプト文明に対する関心が高まっており、セリフの形が当地の建築物の柱などを思い起こさせる事からこの名が付いたと言われているが、単にブームに乗っかったというのが真相っぽい。
expanded(エキスパンデッド)
「extended」の異称。
extended(エクステンデッド)
通常より字幅を広めた字体の事。
extra –(エクストラ-)
「更に」とか「超」とかいう意味で使われる。例えば extra condensed(超細身)など。単体で使われる事はあまりない。

F

family(ファミリー)
ある共通のデザインでまとめられた書体群の事。ウェイトやイタリックなどのバリエーションを多く持つ書体を「ファミリー展開が豊富」などという言い方をする。
flare serif(フレアセリフ)
サンセリフの中でも、ストロークの端がフレアスカートのように広がっている書体の総称。セリフではないがセリフっぽいという感じで、骨格もローマンに近いものが多い。セリフレスローマンなどと呼んでいる人もいる。Optima など。
flourish(フローリッシュ)
スワッシュや、それら周辺に文字とは別の装飾的な線を描いたものの総称。
foundry(ファウンダリー・ファウンドリー)
フォントの制作を行っている会社や個人事務所の事。元々は「(活字)鋳造所」という意味だが、もはや活字を作っているワケではなく、この和訳が適さなくなったため、このサイトではそのまま「ファウンダリー」と記す事にしている。

G

geometric(ジオメトリック)
「幾何学的な」の意。手書きの自由曲線ではなく、定規やコンパスで引いたような線を持つかっちりした構造の書体をいう。Futura など。
glyph(グリフ)
字形の事。
Gothic(ゴシック)
「Blackletter」を参照。元は「ゴート族風の」の意で、「野蛮な」という意味があるらしい。日本ではサンセリフに当たる書体をそう呼ぶ。なぜこういう食い違いが生じたかは諸説ある。
grotesk/grotesque(グロテスク)
sans serifの異称。出始め当初はこのように呼ばれていた。今でもドイツ語圏ではこっちが普通の模様。「気持ち悪い」というより「奇妙な・滑稽な」という風にとらえて欲しい。スラブセリフのセリフが落ちて生まれたと言われている。

H

hairline(ヘアライン)
カッパープレートやモダンセリフの極細線の部分の事。
hand(ハンド)
書体名にhandと入っている場合、「手書き風の」と解釈していい。
Handtooled(ハンドツールド)
Openfaceと同じ(だと思う)。個人的な印象では、こちらはOpenfaceより彫りが控えめな気がする。
Goudy Handtooled
humanistic(ヒューマニスティック)
「人文主義的な」の意。ルネサンス期頃の古い時代のプロポーションを持つ書体をいう。道徳心あふれた感じとかそういう事ではない。

I

Italic(イタリック)
右に傾いた字体の総称。アップライトとは字形そのものが違う。

L

ligature(リガチャー)
「合字」と訳す。2つ以上の文字が一部の線を共有して繋がったも字形の総称。
lining figures(ライニング数字)
すべての数字で上下の高さが揃っているもの。現在ではこれが一般的。
lowercase(ロウワーケース)
小文字の事。活版印刷時代、小文字は棚の下の段に入れられていた事に由来する。

M

majuscule(マジャスキュール)
ラテン語で大文字の事。主に古い手書き書体(カリグラフィー業界?)でこう呼ぶ。
minuscule/miniscule(ミナスキュール)
ラテン語で小文字の事。majusculeと同じく、主にカリグラフィー業界用語。
Modern Roman(モダンローマン)
セリフ書体の中でも、セリフが極細でブラケットが小さい、あるいはまったくない書体の総称。ステムの太細の差も大きいものが多い。
Bauer Bodoni
movable type(活字)
鉛製の小さな棒の先っちょに文字が鋳込まれたハンコみたいなもの。昔はこれを組み合わせて文章を作り、印刷していた。この手法を「活字活版印刷」と呼ぶ。現在この方法で印刷を行っている印刷所はごく少数。ちなみに同名の有名なブログアプリケーションがあるが、活字とは何の関係もない。

N

Neue(ノイエ)
Nextを参照。ドイツ語でnewの意。
Next(ネクスト)
MonotypeやLinotypeがよく使用している名称で、古いデジタル書体の線を整えたり、字種やファミリー展開を多くしたりしてリファインしたバージョンのものをいう。同義語としてNovaやNeueもよく使われている。
Nova(ノヴァ)
Nextを参照。原義はヘンなウサギの英会話教室の事ではなく「新星」の事である。ちなみに新星は実は星が生まれるのではなく、爆発して輝きが増して見える現象の事である。つまりどちらかというと最後の断末魔である(笑)。

O

oblique(オブリーク)
右に傾けた字体の総称。イタリックとの違いは、アップライトの字形とほぼ同じままに傾けただけのものを言う。
old style figures(オールドスタイル数字)
ライニング数字とは違い、小文字のようにx-ハイト、アセンダー、ディセンダーを持つ数字。要するにサイズがバラバラ。「アラビア数字」の名の通りアラビアから伝わったものなので、ヨーロッパの文字に合わせてこのようにしていた。OsFと略記する事もある。
Old Style Roman(オールドスタイルローマン)
まぁよく見る一般的な普通のセリフ書体の総称。
Openface(オープンフェイス)
ステムの内側が繰り抜かれたようなデザインの事。優雅な印象がある。
Caslon Openface
ornament(オーナメント)
文字ではなく、飾りに使うフォント。花形。「Symbols」参照。

P

PI font(パイフォント)
数学記号などが入ったフォント。
Pro(プロ)
書体名にProと付いている場合、欧文書体では汎ヨーロッパをカバーしていると思っていい。アクセント記号が付いた字が豊富にあるという風に解釈しておけばいいと思う。最近はこれが標準らしく、わざわざProと表記しない事も多い。Stdも参照。

R

Roman(ローマン)
いわゆる普通のセリフ書体。ウェイトの一種として使う場合は「普通」の意。どっちにしても普通。

S

Sans Serif(サンセリフ)
フランス語で「セリフのない」の意。セリフがない書体の総称。ステムの太細の差も少ないものが多い。歴史は浅いが、現在最も人気のある書体のカテゴリー。
Helvetica
Script(スクリプト)
手で書いたような書体の総称。
Serif(セリフ)
ステムの末端にある髭のような飾りの事。転じてセリフを持つ書体の総称となっている。Romanが一般的かも。
Adobe Caslon
Slab Serif(スラブセリフ)
セリフがステムと同じぐらいの太さになっている書体の総称。Egyptianとも。
Clarendon
slanted(スランテッド)
「oblique」を参照。
small caps(スモールキャップス)
小文字と同じ大きさにデザインされた大文字(?)の事。
Std(スタンダード)
Standardの略。書体名にStdと付いている場合、標準的な文字セットしか持たないフォントである事を指している。Proも参照。
stem(ステム)
樹の「幹」の意。文字においては、その主要な線の部分の事を指す。
swash(スワッシュ)
文字本体からステムが伸びて装飾的な線を形成しているものの総称。
Symbols(シンボル)
フォントではあるものの、文字ではないものの総称。数学記号(PI)や星座記号、飾り(ornament)、アイコンなどが入っている。dingbats、PI font、ornamentとも。

T

terminal letter(ターミナルレター)
行末に使用して飾るためのスワッシュの付いた文字。決して行の途中で使用してはイケナイ。なぜならターミナル(終端)文字だから。
terminal letter
Text(テキスト)
「Textura」を参照。
Textura(テキストゥーラ)
ラテン語で「布のような」の意。文字が近接しすぎて布目のように見える事から付いた名称。Blackletterの異称。Textと略す事も多い。
Transitional Roman(トランジショナルローマン)
「過渡的な」という意味で、オールドスタイルとモダンセリフの中間のような書体の総称。あまり種類は多くはない。
Baskerville

U

unicase(ユニケース)
同じサイズで字形が大文字小文字入り交じっている事。この日本語の「大文字」「小文字」っていう訳はホント誤訳だよな…これのせいで矛盾がいっぱい生じて説明しづらい。余談だが、元々大文字と小文字は別の書体であり、それぞれ碑文用と手書き用とに分かれていた。混ぜて使われるようになったのは15世紀、活版印刷が普及しだしてから。
uppercase(アッパーケース)
大文字の事。活版印刷時代、大文字は棚の上の段に入れられていた事に由来する。
upright(アップライト)
傾いていない字形の総称。

V

Venetian(ベネチアン)
セリフ書体の中でも、ステムの太さに余り差が見られず、x-ハイトも小さめな古いスタイルのものの総称。
Adobe Jenson

W

weight(ウェイト)
ステムの太さというか見た目の黒さの事。一般的に細い順からThin、Ultra Light、Light、Regular、Medium、Demi (Bold)、Bold、Extra Bold、Heavy、Black、Ultra などとなっている(必ずしもこうではない)。Regularの代わりに「普通の」という意味でRoman、書籍本文に適したBookなどというウェイトを設けている書体もある。Bookは大体Regularよりほんの少しだけ太い。
width(ウィドス)
字幅の事。「ワイズ」と読む人がいるが間違い。

X

x-height(エックスハイト)
小文字のxの高さの事。これが小文字の大きさの基準となる。