Category: Blackletter

Varna

Varna

可読性の良いブラックレター。なんでも日本ではあまり有名ではないゲームの世界観にインスパイアされたものらしく、「未来のブラックレター」をイメージして制作したそうな。曲線もなく装飾を極力排除しながらも、ブラックレターの雰囲気はよく保たれている。大文字は縦のステムが二重になったオルタネートがあり、そこにまぁちょっと装飾を残したかなという感じ。普通のブラックレターに比べ格段に読みやすいので、この辺の雰囲気は出したいけど読めないのは困る、という時に重宝するだろう。名前のヴァルナはブルガリアの都市の名前で、そのゲームのアートディレクター・Viktor Antonov の出身地だそうである。2ウェイト。

Giureska

Giureska

通常では読みにくいブラックレターを、サンセリフ風味を加味して現代的かつ実用レベルまで持っていった書体。ブラックレターの雰囲気を保ちつつ、可読性もかなり良好なおもしろい書体である。挑戦的なのがイタリックで、ただ傾けただけのデザインではないのが凄い所。いやいやブラックレターでイタリックてと思いきや、まぁまぁなんとかイタリックっぽくはなっているので、興味ある方は販売サイトへ。ウェイトは Regular のほかは Bold と Dark というのがある。それとは別に、レギュラーウェイトひとつのみだが、Uncial もファミリーにある。こういう試みは好きだなぁ。どんどんやって欲しい。

Trump Deutsch

Trump Deutsch

アメリカ大統領選挙がなんかとんでもない事になってるんで、渦中の人物にちなんだ書体を。Trump といえば Trump Mediaeval だろうと思った方は残念。そんな当たり前を紹介してもおもしろくないのでこちらを。古い活字書体のリバイバルを得意とする RMU の書体である。説明書きがなーんにもないのでオリジナルが何かは知らないが、まぁ見ての通りのブラックレターである。名前の通りドイツ風で、s は長い s で、ck, ch, tz のリガチャーがあり、heavy ウェイトの方には長い s のリガチャーもある。あと数学記号はなく、それらのグリフには代わりに黄道十二星座のアイコンイラストが入っている。こういう書体に数学記号をムリに付ける必要はないので、いいオマケだと思う。ただいま5%オフセール中。世界が平和になればいいなぁ…。

Category(s) Blackletter Design Date 2011
Designer(s) Ralph M. Unger Publisher RMU

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Psalter Gotisch

Psalter Gotisch

本日はナンパの日。ナンパといえばイタリア(偏見)、ということで、そっちら辺でよく使用されていたゴシックを紹介。というよりセール中で目についたので強引に結びつけただけなんだけど(笑)。多分このブログでは初めて紹介するタイプの書体である。Rotunda(ロタンダ)と呼ばれるゴシックの一種で、イタリアで生まれ、12~15世紀頃によく使用されていたようである。なかなかマイナーな書体でフォントになっているものも少なく、カリグラフィーの作品でもこれはあまり見たことがない。他のゴシックに比べて書きやすいが、見た目に派手さがないのが人気がない理由だろう(笑)。スワッシュも付けられないしね。実際このフォントにもオルタネートはない。一回イタリア料理屋のロゴをこれで提案してボツ食らったなぁそういや…(涙)。ただいま23%オフという中途半端なセール中。

Category(s) Blackletter Design Date 2009
Designer(s) Paulo W Publisher Intellecta Design

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Morris

Morris

182年前の本日、1834年3月24日はウィリアム・モリスの誕生日。という事でモリスデザインの書体を紹介。俗に Troy Type とか Chaucer Type とか呼ばれる書体をデジタル化したものである(モリスについては以前に紹介した ITC Golden Type の記事を参照 )。ゴシックを元にもうちょいローマンに寄せたデザインで、荘厳さと読みやすさを追求したものと思われる。本文用の他、イニシャルが2種類とオーナメント類がファミリーにある。下の写真は筆者の手元にある、世界三大美書のひとつに数えられる、ケルムスコット・プレスの『チョーサー著作集』…が掲載された本の写真である(本物は非常に高価なので持ってるワケがない・笑)。この本には1ページだけだが凸版で印刷されたページがほぼ原寸(と思われるサイズ)で掲載されており、その凄さがビシビシ伝わってくる。やっぱスゴイなと思う。

Chaucer Type
Charles Holme, The Art of the Book (1914) より

Category(s) Blackletter Design Date 2007
Designer(s) William Morris Publisher HiH

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Zierfraktur

Zierfraktur

カッパープレート風味があるブラックレター。見ての通りステムが塗りつぶされておらずシェーディング処理されており、ブラックレター特有の重たさが軽減されている。社交用のカッパープレートにこういうタイプが多いので、その辺の用途にうまくすれば使えるかなという感じ。酒のラベルなどにもいいだろう。元は Rudolf Koch が1919年頃に制作したものらしい。この RMU というフォントレベールはこういった古い書体のリバイバルを得意としており、他にも多数名作を復刻している。筆者お気に入りのレーベル。ただ活字タイプのロゴがちょっと…(笑)。

Duc de Berry

Duc de Berry

細身で優雅なブラックレター。バスタルダ(bastarda。フランスではバタルドゥ batarde)というスタイルのブラックレターで、通常のブラックレターよりも柔らかい曲線が多いのが特徴。この書体ではウェイトも軽く、パッと見「イタリック?」かと思うほど上品な優雅さも持ち合わせていて、筆者の好きな書体。派手なオルタネートなどはないが DFR (Deutsche Fraktur) に対応しており、「長い s」やドイツ語独特の ch リガチャーなどが入っている。作者の Gottfried Pott はカリグラファーとしても有名で、Kalligrafische Sinfonien (Calligraphic Symphonies) という作品集も出版している。

Algo FY

Algo FY

ブラックレター風味を強く持つおもしろいディスプレイ。Rudolf Koch の Neuland に似てると言えば似てなくもない。違いは小文字がある、ウェイトが軽い、というところだろうか。バキバキにあちこち折れ曲がっていて、木板の端材で文字をむりくり作った看板、的なイメージがある。子供向けの絵本とかでしか使えないかな―と思ったが、販売サイトでサンプルを見るとなかなかカッコイイ使用例がある。興味のある方はドウゾ。3ウェイト。

Category(s) Blackletter, Display Design Date 2014
Designer(s) Michel Derre Publisher Fontyou

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LTC Goudy Thirty

LTC Goudy Thirty

今日は30日、という事で30という名の書体を紹介。ゴシサイズドローマンというゴシック(ブラックレター)とローマンのハイブリッド書体である。結構珍しく見えるが、実は活版印刷が普及しだした頃からこのテの書体はすでにあったりする。Goudy がデザインしたものの諸事情によりお蔵入りになったらしく、本人が亡くなって6年した後の1953年にリリースされたそうな。30 (thirty) というのは新聞業界用語で「物語の終わり」を意味するとか(ホントか?)。いくつかの字はオルタネートがある。Pro 版は P22 のサイトでしか購入できない。注意。

Whisky

Whisky

現代的にアレンジされたブラックレター。名前の通り、洋酒のラベルに使えそうな酒のニオイのプンプンする書体である。通常、ブラックレターは見慣れないと読みづらいが、これはかなり読みやすい字形にデザインされていて、使いやすいんじゃなかろうか。7ウェイトあって、それぞれにステムに線の入った Inline と、その反転でライン部分のみの Fill がある。おもしろいのがウェイトの名称。一番軽いのが1230で、重いのが1890。なんか西暦っぽくなっている。ちなみにウィスキーの表記には whisky と whiskey の2種類あって、前者はスコッチやアイリッシュ、後者はアメリカンバーボン等に使われる(なんか細かい分類があるっぽいけど)。む~ぎ~は~なき~ む~ぎ~は~さき~♪