Category: Books

Detail in Typography ディテール・イン・タイポグラフィ

  • ヨースト・ホフリ (著), 麥倉 聖子 (監修), 山崎 秀貴 (翻訳)
  • 現代企画室
  • 2017年

スイスのタイポグラファ Jost Hochuli による、タイトル通り、欧文タイポグラフィの細か~い所を詳細に解説した小冊子。10ヵ国で翻訳出版された名著である。序文によればこの本が扱うのは、派手なデザインやフォーマット、レイアウトなどではなく、「文字、字間、単語、単語間、行、行間、コラムといった小さな構成要素」である。ひょっとしたら一般的にはあまり興味を惹かない退屈な分野かも知れないし、欧文を組む機会はなくとも、ひとつ上の段階へ登るためには必須の知識なので、若いデザイナーにはぜひとも手に取ってもらいたい一冊だ。東京オリンピックに向けて欧文を組む機会が増える事もあるだろうし、日本語で読める本はそうはないので。もう知ってるよというこのブログをご覧頂いている層にも、今一度基本を見返すいい機会になると思う。次は The Elements of Typographic Style かな~宮後さ~ん(笑)。

Amazonで購入する

Detail in Typography ディテール・イン・タイポグラフィ

Typography 11

  • グラフィック社編集部
  • グラフィック社
  • 2017年

年2回発行されるタイポグラフィジャーナルの第11号。今号の特集は待望の(筆者だけ?)『欧文書体を使いこなす』で、小林章さんや麥倉聖子さんらによる欧文書体の使用事例や書体の紹介、使用上の注意点、用語集などなど盛りだくさんの内容。タイポグラフィ本にありがちなバックグラウンドの深掘りや精神論的なものはなく、非常に実践的な情報が多くデザイナーには重宝するだろう。付録は「欧文書体定番200見本帳」と「和文・欧文フォント組み合わせガイドブック」の2冊とこれまた豪華。これだけ付いてお値段据え置き!
公式Webサイトはこちら

Amazonで購入する

Typography 11

Palatino: The Natural History of a Typeface

  • Robert Bringhurst
  • David R. Godine, Publisher
  • 2016年

発売から結構遅れたが、やっと入手できたので紹介。Hermann Zapf 氏のデザインした書体・Palatino について書かれた本。タイポグラフィの本は数あれど、いち書体についてのみ書かれた本というのはほとんどないと思う。Palatino は Zapf 氏が長命だったため、デザイナー本人が活字から写植、デジタルフォントまで関わることができたかなり珍しい書体で、その変遷を追った内容になっている。ちなみに最新の Palatino Nova には小林章さんも関わっており、元は別書体だった Michelangelo と Sistina をファミリーに加えている。著者は欧文タイポグラフィに興味のある人ならほぼ持っている(と思われる)The Elements of Typographic Style で有名なカナダのタイポグラファー、Robert Bringhurst。

Amazonで購入する

Palatino: The Natural History of a Typeface

Typography 10

  • グラフィック社編集部
  • グラフィック社
  • 2016年

今号の特集は筆者の苦手な(笑)『日本語のロゴとタイトル』。葛西薫氏、石川竜太氏、柿木原政広氏らの仕事を紹介してる他、デザイナー10組の作品を各10点ほど掲載。また『文字のバランス構成テクニック』と題して、文字をデザインする際の視覚調整の仕方やバランスの取り方などのコツを紹介。レタリングの教科書が発行されることがまずない昨今、貴重な資料である。昔は結構あって、それらをかき集めて眺めたこともあったが、正直「何が違うねん」という微妙なバランス調整が全然見分けがつかなかった(笑)。でも今回、これを見て違いが判るようになっている自分を発見。目が育ってますなぁ。あとフォントをロゴやタイトルに使用する際の各フォントメーカーの規約一覧が載っている。これは便利。付録にはオプティカル・サイズ書体見本帳とモリサワの小冊子が。実はこっそり Facebook にて付録の提案をしてみたが却下された模様(涙)。

Amazonで購入する

Typography 10

Typodarium 2017

  • Raban Ruddigkeit, Lars Harmsen
  • Schmidt Hermann Verlag
  • 2016年

今年も出ましたフォント日めくりカレンダー。今年はどこぞのバイラルメディアで紹介されたせいか、Amazon でも欠品が続いており、まだ筆者の手元に届いてない。が、まぁ多分例年通りだと思うので特筆すべき事も特にない(笑)。版元のサイトでちょろっと中身が見られるので、興味のある方はドウゾ。

Amazonで購入する

Typodarium 2017

Giambattista Bodoni: The Complete Manual of Typography

  • Giambattista Bodoni, Stephan Füssel
  • Taschen
  • 1818, 2016年

モダンローマンの代表格・Bodoni にその名が残る Giambattista Bodoni のタイポグラフィに関する著述と書体見本。その死後、1818年に250部限定で2分冊で発行された Manuale tipografico の原版コピーを1冊にまとめた縮刷版である。当然イタリア語で書かれててちっとも読めないが(笑)、大半が本人がデザインした書体の見本帳となっているので、眺めててすごく楽しめる。実は2010年にも同じくタッシェンから原寸大のものが発行されていて、こちらも筆者は所持しているが、これがまぁ巨大で重くてちょっと読むのが大変である。今年出版されたこちらはサイズが半分以下になっており、かつ原書では片面にしか印刷されてないページも多数あったが、これは両面印刷にまとめられ、ページ数も少なくなっている。サイズが小さくなったとはいえ、元々ページ内のマージンがかなり大きく、それを省いてるので図版はさほど小さくなっていない。お値段も半分以下で2,000円ぐらいで買えるので非常におトク。欧文書体ヲタは必携だ。

Amazonで購入する

Giambattista Bodoni: The Complete Manual of Typography

英国人デザイナーが教えるアルファベットのひみつ

  • アンドリュー・ポセケリ 著、 村上玲・横山文子 訳
  • エムディエヌコーポレーション
  • 2016年

ラテンアルファベット26文字の1文字1文字について、その成り立ちや欧米人が抱くイメージなどか解説された本。例えば A はやはり最初の文字で、1番でありエースというイメージがあるようで、2010年のミズーリ大学の実験では、試験前に A を見た学生と見なかった学生とでは、前者の方が良い成績を修めたという。こんな感じで A から Z まで解説されている。ネイティブでない日本人には意外な情報もあっておもしろい。著者のサイトはこちら。日本在住の模様。

Amazonで購入する

英国人デザイナーが教えるアルファベットのひみつ

Lust auf Lettering: Ein praxiserprobter Workshop in zehn Schritten

  • Martina Flor
  • Verlag Hermann Schmidt
  • 2016年

毎年フォントカレンダーを発売している Verlag から出版された、レタリングの教科書。といっても昔日本でよくあった堅苦しいレタリングの本ではなく、あくまで楽しんで書くようなもので、作例もラフでファンシー、かつチャーミングなものが多数掲載されている。作者のサイトをご覧いただければ判るだろう。んまー正直ドイツ語なので書いてることはさっぱり理解できないが(笑)、ほぼ全ページに渡って図版が掲載されているのでそれを見てるだけでも楽しい。タイプデザインの参考にもなるだろう。先日紹介した『タイポのある暮らし。』もそうだが、最近こういったラフでレトロなレタリングが流行っているような感じがしている。カクテルを題材にしたマンガや、とある占い師も述べているが、時代は若者から大人の時代に入り、レトロ&クラシックに回帰し始めてるそうだ。国民的アイドルの人気が陰り始め、斎藤さんの人気が上がってるのがそういう事なのかもしれない。カリグラフィーやクラシックなタイポグラフィが好きな俺の時代が来るか~?

※2/17追記: 英語版が出る模様。The Golden Secrets of Lettering: Letter Design from First Scketch to Final Art Work

Amazonで購入する

Lust auf Lettering: Ein praxiserprobter Workshop in zehn Schritten

タイポのある暮らし。 TYPOGRAPHY

  • ジェイブックス編集部(編)
  • 光文社
  • 2016年

本屋をウロウロしてて偶然見つけた本。今まで紹介した本とは毛色が違い、インテリアにいかに欧文書体を取り入れるかという事について書かれた本で、いわゆるタイポグラフィの本ではないが、ちょっとおもしろかったので紹介する。手書きで黒板や窓ガラスに書いたり、東急ハンズなどに売っているアルファベットのオブジェ等を使い部屋や店を飾る方法を紹介している。そのようなインテリアの店舗をいくつか紹介している他、実践編として、この道で活躍されている MAHOTIM さんによるレクチャーが掲載されている。どの店もかわいらしいし、レタリングもタイプデザインのように厳しいものではなく、むしろちょっとつたない方が可愛らしさが出たりするので、気軽に始められると思う。この本ではこれらを「タイポ」と呼んでいるが、英語で「typo」は「タイプミス・誤植」を表すスラングだよとは突っ込まない方がオトナだろう(笑)。『デザイン』ではなく『建築・インテリア』のコーナーに置かれている事が多いと思うので、本屋で探す際はご注意を。

Amazonで購入する

タイポのある暮らし。 TYPOGRAPHY

Emigre Fonts: Type Specimens 1986–2016

  • Rudy Vanderlans (編)
  • Gingko Press
  • 2016年

あの Emigre の書体見本帳。Emigre は書体を発表する度、小さな見本帳も同時に発行していたが、それを1冊にまとめたものである。10年ほど前にも Volume 1 として12書体分をまとめたものを100部限定で発行(ちなみに筆者はシリアルナンバー11を所持)していたが、一向に Volume 2 以降が発行されていなかった。それがこの度、大幅に収録数を増やして1冊にまとめたらしい。700ページ以上あって辞書みたいな分厚さがあるが、ノンブルは小冊子のものをそのまま掲載しているので、実際のページ数とは合ってない。あしからず。

Amazonで購入する

Emigre Fonts: Type Specimens 1986–2016