筆者が独断と偏見で気に入った欧文フォントを(平日はほぼ)毎日1書体ずつ紹介しています

Archive: February 2018

Biscuit Pro

本日はビスケットの日らしいのでこちらを。超楕円ベースのジオメトリックなディスプレイサンセリフ。文字としての字形にあまり固執せず、幾何学的な面白さを重視したような変わった字形が多い。ファミリーにはちょっと幅を広めた Ext と、それぞれにイタリックがあり。ちなみにクッキーとビスケットは、英国ではどちらも biscuit、アメリカではどちらも cookie と呼ぶらしく、アメリカでいう biscuit は英国でいうところの scone とほぼ同じというややこしいものとなっている。あとサンプルの画像があの4人ぽいシルエットになっているのはなぜなのかは知らない。みんなヒゲ生えてたっけ…。

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Design Date
2014
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Trocadero Pro

フレンチ風味のある活字スクリプト。1927年に Albert Auspurg という人がハンブルクにある Trennert というファウンダリーのためにデザインした書体だそうな。大文字は結構デコラティブで、小文字は縦のステムがテーパードになっているのが特徴的。各文字は一見コネクションがありそうだが、実は繋がってない。名前は、パリのシャイヨ宮が現在建っている場所にかつてあったトロカデロ宮殿からとったものと思われる。制作は古い活字書体のリバイバルを得意とする RMU。筆者お気に入りのファウンダリーのひとつである。1ウェイト。
ちなみに最下部にある Ars longa, vita brevis とはヒポクラテスが言ったとされる言葉で、ラテン語で「芸術は長く人生は短い」という意味。日本の格言でいうところの「少年老い易く学成り難し」と同義とされる。

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Design Date
2010
Designer(s)
Publisher
RMU

Intervogue

みんな大好きジオメトリックサンセリフ。昔アメリカにあった Intertype という鋳植機(活字の鋳造と組版を同時にやる機械)を製造していた会社が1930年代に発表した Vogue という書体をデジタル化したもの。Futura や Kabel に対抗してデザインされたらしい。G のバーがやけに長いのと Q のテールが下部中央に突き刺さってるのと、? の字形がちょっと変わってる、という以外はまぁまぁ Futura かなーという感じ。7ウェイト。ただいま80%オフセール中。

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Design Date
2018
Designer(s)

本日はかのヨハネス・グーテンベルク  Johannes Gensfleisch zur Laden zum Gutenberg の命日(1468年。ちなみに誕生日は判っていない)という事でこちらを。活字活版印刷術を使って印刷された最初の書物、『四十二行聖書』に使用された書体をデジタル化したもので、名前の B42 とはこの聖書の通称 42-lines Bible を略したもの。通称の通り、主に1ページ42行で印刷された書物(40行のページもあるそうな)である。当時のカリグラフィーブラックレターを再現したもので、多用されていたリガチャーもこのフォントには含まれている(全部かどうかは不明)。ちなみにこの聖書、羊皮紙に印刷された完本は4冊しか現存しておらず、その内1冊は慶応大学が所蔵しており、これはアジア唯一のものだそうな(あと全部欧米)。

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Design Date
2010
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Publisher
GLC

Scandiebox

本日はにゃんにゃんにゃんで猫の日という事でこちらを紹介。手書きゆるゆるの可愛らしいサードウェービーなミクスド。「北欧モダンとジャパニーズカワイイ」にインスパイアされたとある。モノラインスクリプトの One、ブラッシュスクリプトの Two、レタリングサンセリフの Three、モノラインサンセリフの Four と、200 を超えるイラストが入った Extra から成る。それぞれフィルが別になったものがあり、色を変えて重ね打ちができるようになっている。イラストはネコが多いが、他にも色々。

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Design Date
2017
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The Styled Edit

少々乱暴な手書きスクリプト。普通のボールペンかサインペンでデザインされており、コンデンスというよりはやたら上下にストロークが伸びた、という風に表現した方がいいだろう。スワッシュオルタネートはないようだが、リガチャーが90種も用意されているとの事。このサンプルでも the、st、yl、ed、it などがリガチャーになっている模様。1ウェイト。

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Design Date
2017
Designer(s)
Publisher

Paciencia

しゃくれた a が特徴的なオールドスタイルローマン。a の他にも、セリフのない c やティアドロップのない y のディセンダーなど、ちょっと変わった字形が多い。イタリックは手書きのカリグラフィー風味が多分にあり、傾きも強い。オーナメントもブロードペンでデザインされており、やや大きめ。骨格は正統派で字種も大変豊富だが、どっちかというとディスプレイ向きかなと思う。名前はポルトガル語でトランプゲームの「ソリティア」の事らしい。4ウェイト。

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Design Date
2017
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Bourton

平昌でスノボのダブルマックツイスト(おいしそう)とかを見る度に「BURTON」の文字がぐるぐる回っているので、名前が似ているこの書体を紹介。レイヤータイプのサンセリフディスプレイ。30種もの様々なフィルタイプの文字を重ね打ちすることで、多数のバリエーションを生み出せるようになっている。ウェイトの軽いモノラインスクリプトとオーナメント、エンブレムタイプのフレームも付属。
まーしかし大ケガからの復帰戦で金メダルとか、ベタすぎて映画やマンガならプロット段階で却下される展開。しかし実際にやっちゃう所がもうマンガを超えてるよね羽生くんてば…。ホントおめでとう。

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Design Date
2016
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Nocturne Serif

先ほど平昌五輪で羽生結弦選手がショートプログラムをノーミスで終え1位となったのを記念し(笑)、こちらを紹介。何の関係があるのかというと、ショパンの曲を使っており、んでショパンと言えばノクターン、てな感じである(強引)。ワルシャワにある第二次大戦の犠牲者を悼む祈念碑の書体にインスパイアされたとある。全体的にジオメトリック風味があって直線的で、大きなウェッジ型のセリフが特徴的。A の左端のセリフがないのがおもしろい。イタリックは傾きが強く、こちらもなかなか変わってる。キリル文字もサポート。10ウェイト。金メダルを獲れ羽生くん!!

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Design Date
2016-7
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Cormorant

バレンタインも終わったという事で通常運転に戻る。美しい Garamond 風味の正統派オールドスタイルローマン。腰高でカウンターを絞り、優雅な雰囲気を持った堂々としたローマンである。レギュラーの他、腰を落としカウンターを広めにした Garamond、やや手書き風味の Infant、字形の大小が混ざった Unicase、イタリック風味を持ちながら傾きがない Upright とバリエーションがあり、レギュラーと Garamond、Infant にはイタリックも用意されている。キリル文字もサポートしており、さらにそれぞれに5ウェイトずつとビッグファミリー。これだけあってなんと無料であり、Google Fonts で Web フォントとして利用できる他、ダウンロード・インストールして使うことも可。高級靴の Crockett & Jones のサイトで使用されており、非常に良い雰囲気を醸し出している。ちなみに名前は鵜飼いで有名な鵜(ウ)の事。
※後で気づいたけど本記事が1000件目です。パチパチパチ

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Design Date
2015
Designer(s)
Publisher