筆ペンの他に、近代になって使用されるようになったカリグラフィーのペンに、ruling pen ルーリングペンがある。日本では「カラス口(ぐち)」と呼ばれているペンである。カラスのくちばしのように見えるのがその由来である。

ネジで口の開き具合を調節し、線の太さを設定できる。一定の太さの線が描けるので、PC が普及する以前、建築家やグラフィックデザイナーには必需品だった。昔はみんなこれで製図し、罫線を描いたものである。弟子はこれを砥石で鋭く研いでおくのが日課だったし、それをサボると先輩や師匠からディバイダー(両脚とも針になったコンパス)が飛んできたという(笑)。PC が普及して CAD や DTP の時代になり、完全に使われなくなったが、カリグラフィーの世界ではまだ全然現役である。使われなくなったとはいえ、大きな事務用品店や画材店の製図用品コーナーへ行けば隅っこでホコリを被っている事が多いので探してみよう。2,000円ぐらいだろうか。

カリグラフィーで使用する場合は、写真のようにステーキナイフの要領で横に持ち、ペンの腹を使うのが普通である。この傾き具合によって線の太さを調節し、ラフな線を使って自由な書風を表現する。

でまぁ、このペンの持ち方に不満を持った人がいたようで、普通の持ち方でかつペンの腹を使う方法はないか、と考えた挙句、こんな形状のルーリングペンを作った人が現れた(笑)。

これならば普通のペンの持ち方で、ちょっと傾けるだけでペンの腹が紙面に接触し、太い線を描く事が可能。最近はより細長いバージョンも作られたようで、より太い線を描く事ができるようになっている。このペンは例によって John Neal か、作者のサイトより購入可能。

Sayonara
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