カリグラフィーには、ペン以外にも丸筆を使ったスクリプト(brush script ブラッシュスクリプト)がある。中世の写本にはまず見られないので、多分だが、20世紀も後半に入ってから出てきた新しい技法だと思われる。

この分野、日本では鈴木泰子さんなどが有名だが、鈴木さんがアメリカでこの技法に出会った時、教えてくれた人は日本製の筆ペンを使っていたそうだ。「なぜ日本人のあなたが私に習いに来たの?」と聞かれ、「筆でアルファベットを書いたことはありませんよ」と答え、2人で笑いあったという。

世界的にもほとんどの人が日本製の筆ペンを使っており、中でもぺんてるのアートブラッシュがよく使用されているようである。最近イタリアで出版された以下の本には筆ペンが付いているが、やはり日本製だった。鈴木さんとはまたスタイルの違ったブラッシュスクリプトの作例も豊富である。この本は現段階ではイタリア語版しかないが、今年の夏には英語版が出るようなので、そうすれば日本のAmazonでも購入できると思う(私は知らなかったのでイタリアのAmazonに注文してしまった...)。しばし待たれよ。

日本や中国の書道との大きな違いは、右→左や下→上のストロークがある所だろうか。ちょっと戸惑うかもしれないが、なかなか面白い。使い方によってはカッパープレートに近い書体も書ける。ペンに慣れたらこちらにも手を出すとバリエーションが広がって面白いと思う。筆ペンはその辺の文具店やコンビニでも入手可能なので、普通のカリグラフィーより気軽に始められるだろう。興味のある方はドウゾ。

Style Script
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