去る2月21日、gggで行われているHelvetica展の関連イベントとして、嘉瑞工房の高岡昌生さん、重蔵先生親子とLinotypeの小林章さんがパネラーとなって、ギャラリートークが行われた。ぜひとも行かずんば虎児を得ず(?)と思い、一念発起、上京して拝聴しに伺った。

場所が銀座だったので、ついでにHouse of Shiseidoに行ってびっくりしてみたり、吉岡徳仁さんデザインのSWAROVSKIの店舗を見て「うひょーう」とか思ってみたり、話題のH&Mに行ってみて「...ん、だから?」と思ってみたりしつつgggへ行き、展示を見てギャラリートークを楽しんだ(ひな壇かぶりつきの、ものっそい近い席をご用意いただいた。感謝します)。小林さんはHelveticaの映画の冒頭、活字を組み印刷する場面を見てると涙が出てくるとおっしゃっており、しきりに「あれいいよね」と称賛されていた。またその印刷の実演を行っていた方と知り合いになって、工房にお子さんを連れて遊びに行った時の写真を紹介されたりしていた。客席には字游工房の代表・鳥海修さんや、サン・アドの葛西薫さんらもいらしていた。お顔を知ってるだけなので、声はかけなかったが...。

が、私の本当の目的はギャラリートークではない。いや、これも楽しかったです。ですが! 実は翌日、念願の嘉瑞工房へとお誘いいただいたのであった!

YES, WE CAN!

ずきあかのちゃんねぇどーん!(?)

というワケでお土産を携え、いそいそと江戸川橋駅を出る。そして凸版印刷ビルが見えた頃、ついに聖地メッカ・嘉瑞工房へとたどり着いたのであった。入口を撮るのを忘れていたが(というか断らずに撮っちゃイケマセン)、行ったという証拠の内部写真が、これだ!(こっちは許可はいただきました)

内部はどなたかに「潜水艦のようだ」と比喩されたというだけあって、機材やら活字やら書籍やらが壁に棚に所狭しとあり、かろうじて人が一人通れる通路が確保されているという具合。トイレの横には本物のCaslon活字の印字見本がほいと飾ってある。すんごい所である。

嘉瑞工房には高岡さん親子はもちろんの事、小林さんと、Pirouetteの作者・立野竜一さんもいらしていた。この豪華メンバープラス私のみという、ある種のハーレム状態(?)を、気づけば何と5時間も堪能してしまっていた。その間、ただただ文字についてのおしゃべり。こんな事が出来る場所は他にないだろう。飛行機の時間にならなければまだイケてたかもしんないという具合である。

会話の内容は、発表前の仕事の事だったり、あとアンナ事やコンナ事だったりで(笑)ちょっとここに書くには支障があるので詳しくは書けないが、ある書体の見本が出された時、それまで饒舌に話していた昌生さんが急に目つきが変わって黙り込み、虫眼鏡を手にかなり熱心にご覧になっていた。また私がちょいーと手をつけて放ったらかしになっているステブレ(仮)さんだが、ちょうど目の前にそれが掲載されている本があったので広げて見せるやいなや「Rのここが潰れるだろうから気をつけて」「Mは先頭ならいいけど中にあると隣とぶつかるぞ。オルタネートを作れ」とか色々アドバイスいただいた。小林さんにも「このSは残したい」「mとかnのこのちょろっとが...」「イタリックはいらないんじゃない?」などと矢継ぎ早のアドバイス。これはもう、また再開せざるを得ない状態である(笑)。いやガンバリマス。ハイ。しかし書体を見る時の昌生さんの眼は誰よりも鋭く真剣そのもので、本当に文字が好きなんだなと思う。

本当にあっという間の5時間であった(本当はご迷惑だったかもしんない...)。私にとって嘉瑞工房はディズニーランドよりも楽しい所で、正にカズイーランドと呼んでも良い場所であった。なんかあわただしく出てきてしまい、きちんとお礼の挨拶ができたかどうか不安である。こんな形で何だが、お礼を述べさせていただく。

小林さん、お誘いいただきありがとうございました。小林さんが誘ってくれなければ、お邪魔できなかったかも知れません。
昌生さん、お休みにも関わらずお付き合いいただき、ありがとうございました。アドバイスを頼りに、書体の方完成させてみたいと思います。
立野さん、年賀状の返事も出さずに失礼しました。あのお土産で勘弁して下さい。アレ、すごく良かったです。完成楽しみにしています。
重蔵先生、お元気そうで本当に何よりでした。これからもお体ご自愛下さい。ヨーロッパへご旅行の予定だそうですが、お気をつけて言ってらっしゃいませ。ご著書の方も楽しみにしています。

皆さん本当にありがとうございました。
左から高岡昌生さん、小林さん、立野さん、重蔵先生。前に偉そうに座ってるのがワタシ。昌生さんのお嬢さんに撮っていただきました。一生の記念です。

あ、トークショー後にお食事につきあって下さいました岡野さんと深谷さんにもお礼を。

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