容疑者Xの献身

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久々に映画館に足を運び、『容疑者Xの献身』を観てきた。TVシリーズのファンで観てきたのだが、見事に裏切られた。湯川(福山)と内海(柴咲)の軽妙な掛け合いは一切ナシの、全編通してシリアスなミステリーとなっている。主役はどう見ても石神(堤)で、湯川と内海は今回完全な脇役。あえて『ガリレオ』の名をタイトルから外した意味がよく解る。

天才的な頭脳を持ちながらも、極端に生き方が不器用な石神。本来大学に残るべきだったが、家庭の事情でやむなく数学教師の道へ。それから15年。不遇に疲れ、すべてに絶望していた石神を(それと知らず)救ったある親子が犯してしまった罪を隠蔽するため、その能力のすべてを使い、その人生のすべてを捧げる。痛々しい、愚直なまでのその献身は、涙を誘うようなものとはまた違う、喉の奥に苦いものがずっと残る、そんな悲しさが映画全体を覆っている。

誰も幸せにならない物語。いい映画...なのかな。いや、いい映画だったと思う。

堤真一って、『やまとなでしこ』でも不遇の数学者をやってたなぁ、そーいえば。

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