先日、『情熱大陸』にてイラストルポライターの内澤旬子さんが取り上げられていた。

この人を知ったのは、数年前に『印刷に恋して』という本を読んだ時である。著者は別の人だが、それをサポートするイラストを起こすため、著者に同行して印刷の現場を取材しており、かなり細かい所まで描いてるので「A型かなぁ」と思いつつ読んだ記憶がある。独特の軽妙なタッチが特徴だ。昨年は続編『「本」に恋して』という本を同じ著者と出版している。

その内澤さんが、『世界屠畜紀行』なる本を出版しており、それが人気があるとは知らなかった。どういう本かというと、よーするにまぁどのように生き物をブっ殺して肉にしているか、というのを世界中取材してまとめたものらしい。

「おお、同じ考えの人がここにも」と思った。私は常々、屠畜の現場を知りたいと思っていた。と言っても、猟奇的なシュミがあるわけじゃない。肉がどのようにして肉になっているか、知っておくべきじゃないかと思っていたのである。よく『世界ウルルン滞在記』なんかで、捕った獲物をバラす時に泣いたりするヤツらいるが、それを見る度「お前毎日食っとるやんけ!」と腹立たしくなってくるのだ。

別に人間教育のためとかそーゆーのではない。見た人がどう感じ取るかは人それぞれだが、とにかくその現場は、誰であれ、生きて肉を食う以上、見ておかなくてはならないのではないかと思っている。確か田口ランディさんもそのような事をどっかで書いていた(田口さんは取材は叶わなかったらしい)。もちろんオイソレと見学できる場所ではないし、できれば遠慮したい(矛盾)所でもあるから、あの軽妙なイラストで本になっているなら読んでおこうと思う。

今回初めて内澤さんのご尊顔を拝見したが、結構美人である。しかし化粧っ毛はまったくなく、性格はかなり漂々としている。「ガンになったのよーあはは」「怖くないですか?」「怖くないよーだってポックリ逝った方がいいじゃん」という感じ。手術はしたものの、実はガンは取りきれてないらしい。乳ガンなので、摘出部位によっては腕の筋力が極端に落ちたりする。これはイラストレーターにとっては死活問題なので、あえて残し、今は薬で抑えているそうだ。

ホレた(笑)。

この人なら、自分の手術や葬式の風景すらもイラストルポしたいと思うのではなかろうか。……本人が言うならまだしも、ちょっと不謹慎すぎるかな……すません。

内澤さんには書いたり描いたりしたいことが、まだまだたくさんあるだろう。私もそれを見たい。末永く、無理をせず、漂々とがんばってもらいたい。応援してます。

番組中、内澤さんはホーンブックなるものを作っていた。これは知らなかったなぁ。まだまだ勉強不足だ。うん。

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