明日は文化の日。それにちなんで(?)、タイポグラフィ関係で面白いものを見つけたので2点ほど紹介。

• Linotype Matrix

Linotypeが雑誌を発行した。“Linotype Matrix”という季刊誌だ。’30年代から’60年代にかけて英国で新聞形式で発行されていたものだが、この度雑誌形式になって約50年ぶりに復活するそうだ。で、その復刊第一号の表紙になんで虫の標本が使われているのかというと、これらはなんとZapfino Extraを用いてデザインされている。ドイツのデザイナー、Anke Hörteisという人が卒業制作に作ったものだそうだ。下に一例を示す。

この場合は、Zapfino Extra Fourの小文字の“y”をふたつ組み合わせている。他にも様々なアルファベットで作ったパターンがあるが、どれもとても品があり、かつかわいらしい。こんな発想どっから出てくるんだろう。非常にくやしい。くっそう......まぁそれは置いといて、価格は$18。欲しい方はオーダーを。沖縄でも10日ほどで届いた。全文英語。記事は他にも、Palatino Novaの進捗具合などが報告されている。Zapf氏や小林さんが元気そうで嬉しい。

ちなみにmatrixとは、印刷用語で活字の母型の事である。キアヌ・リーブスとは何にも関係がないのであしからず。

• Great Ideas

こちらはAXIS Vol.117にて紹介されていたので知っている方も多いだろう。いやグラフィック系の人はあんまこれ読まないかな。でも原研哉氏が表紙だったので買ったかも(笑)。

簡単に言うと、マルクス・アウレリウスの『自省録』や孫子の『兵法』など、誰でも知っている古典を集めたペーパーバックのシリーズなのだが、これの表紙が非常にクラシックかつタイポグラフィックにまとめられている。15?19世紀の印刷物に大変よく似ており、明らかにWilliam MorrisのKelmscott Pressのスタイルを真似たものもあるが、これは別にパクリとは言わないだろう。オマージュとも違う。強いて言えばリバイバルだろうか。Penguin by Designによれば、これらの著書が初めて出版された国と時代の書や印刷物の体裁を真似ているとのこと。この辺のデザインが好きな人には垂涎もののシリーズとなっており、英国のPenguin Booksより現在までにSeries 1, 2合わせて40冊が刊行されている。全タイトルを右欄に掲載しておくので、実際に表紙を見て欲しい。実物はエンボス加工されており、その手触りも大変良い。エンボス写真で判るかなぁ??

Edward Gibbon - The Christians and the Fall of Rome

ちなみにこのシリーズは英国でDesign of the Yearを受賞しており、そのデザイナーのJim StoddartとDavid PearsonのインタビューがDigital Design Museumに掲載されているので、興味のある方はどうぞ。あとGreat IdeasのWebサイトはこちらDuc de Berryが美しい。さぁみんなで、れっつ文化の日。

Brushed
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