最近はグラフィックデザインの中でも、文字に関する「タイポグラフィ」に関心が集まっているように感じる。デザイン誌はよくタイポグラフィの特集を組むし、そうすると売れ行きも違うようだ。

だが、Webデザインにおけるタイポグラフィはかなり悲しい状況にある。Webは基本的にテキスト「データ」を提供するもので、文字そのものの見た目にはほとんど関与しない。見た目を整えるのは受け取り側のブラウザやコンピュータに依存している。スタイルシート(CSS)という技術があり、それで一応書体の指定はできるのだが、見る側のコンピュータにその書体が入っていなければその時点でアウトである。特に和文に関しては、WindowsもMacOSもデフォルトで入っている和文書体がかなり限られているため、選択肢はないに等しい。明朝体はまず使えないので、MSゴシックかOsaka、ヒラギノ角ゴぐらいなものである。たとえこれら以外の書体が入っていたとしても、Web本文サイズ(12?14px)ではジャギーが強く読めたものではない。これを解決する一案として、モリサワより“GlyphGate”が発表されたが、値段がかなり高価なため、導入事例もほとんどないというのが現状である。

とはいえ、CSSを用いればサイズ・行間・字間程度は調整できるので、せめてこれらだけでも駆使して「Webなりの美しい組版」を目指してみてもらいたい。ちなみにこのページでは、以下のように設定している。

font-size:12px;
line-height:26px;
letter-spacing:0;

CSSについてはすでに多くのサイトや書籍があるので他に譲るとして、次回からそれらではあまり触れられないことについて言及してみたいと思う。

Doctor Cyclops
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